今日は、季節外れの台風なみの荒れたお天気になるとか。天気予報の外れを願うばかりです。せっかく咲いた辛夷の花が可哀想です。
少しばかり、思いつくままに、あれこれ書いてみます。
歌、俳句、随筆、その他、文章を書くということは、大脳を活性化することであり、長命、ボケ防止のもとでもある、とは、古くから多くの学者さん(言語学・大脳生理等々)がおっしゃっています。
ですから、上手下手は問題にせず、ぼそぼそでも続けることが、『ぼけたらどうしよう』などと考えるより、いいのではないかと私めは思っています。(私め、ボケないためばかりに書いているわけではありませんで、今のところ苦にならず、楽しみながら書いておりますので続いております)
特に、色々と考えながら俳句、短歌、詩や文章を書く、というのは、すなわち、練る、思いを練ることは、つまりはコトバをあれこれとひねくり回し、取っかえ引っかえすることです。「文章」を練る、「ことば」を練ることは、「思いを深める」「深く考える」ことと同じだと思っています。(このブログ、決して思いを練っておりません。言うこととやっていることが、かなり違っておりますが、ご赦免ください)
また、ことばをひねくりまわすことは、書くことに限らず、常に何かの新しいことに踏み込む関心を、失わないためにも、重要なことのように思われます。
常に何かに関心を持つ、興味を持つこと、新知識への欲求を持つこと……そして「生きがい」「生きる目標」を持つ。これが元気で長生きするための最重要の課題ではないでしょうか。
特に年寄りにとっては、「多くの関心を失ない、日々ただ虚しく過ぎるにまかせる」……これが最も魂の死の岸への近道のように思います。
ああ、またまた、偉そうなことを書いています。私の悪い癖です。(^^::
でも、もう少し続けさせていただきましょう。
文章の極意とは、どういうことでしょうか。
淡々とした地味な文章に惹きつけられることがあります。自然の一小景を、詳細に観察して、常識的でない、はっとするような描写をしている随筆を読みますと、溜息がでます。
今は亡き徳島の歌人笹野儀一先生は、こんなことをおっしゃいました。
「浅瀬の水の流れるように、浅く、さらさらと筆を滑らせて書くことが、芭蕉の言う『かるみ』。さらさらと滞りなく流れる水も、実は書く者の心の深い思いの上澄みを救い上げて流している、というのが極意」と。
また、こんなこともお聴きしました。
「本当らしいウソを書くことが文章の要諦。所詮文芸は嘘八百。ただし、事実(本当)を事実(本当)らしく書くより、虚を事実らしく書くのがよっぽど難しく、それが出来たときのみ虚(うそ)は真実(ほんとう)になる」と。
含蓄のあるお教えでしたが、私には真似たくても真似られぬ高根の花のようなおことばでした。
*歌人笹野儀一先生は、歌のみならず、評論もかかれております。
以前、日本の有名な歌人 塚本邦雄が、『現代百人百首』を百回、新聞連載されました。
その折、笹野先生もその中に選ばれております。
〝胸中のしぶくがごとき悔しさに百合突き立てるたらちねの塚〟
(戦敗れてラバウルより帰還されたが、母上はもう亡くなられていた、その時の痛恨の歌)
ごまめさんの文章にはきっちり笹野先生のお言葉が生かされていますね。さらさらした文章の持ち味はごまめさんならでは・・・
返信削除固い言葉を使ったり、綺麗に整えようとしたりするのは、自分を自分以上に見せようとする、さもしい心があるからだと思います。
分かってはいるのですが、そこは凡人の悲しさ、出来るだけ人にはよく見られたい。思わず背伸びしてしまう私です。
mimiさん、何をおっしゃいますか。私のは、ただの浅瀬。上澄みではありません。しかも、つつ一杯よくみられたいので背伸びばかり。それ故か、最近、よく足がつるの。(::)
返信削除はじめまして。「笹野儀一」の語で検索していていて、こちらのブログにたどり着きました。短歌をしています。文中にある塚本の本で、笹野さんの歌を拝見したのですが、他のお歌もぜひ見たいのですが、歌集も出ていないようで、ネットでも見当たりません。もしお手元に作品の断片でもございましたら、お暇な折にでも、ブログ中にご紹介いただければうれしいです。
返信削除maru様、はじめまして。
削除>「笹野儀一」の語で検索していていて、こちらのブログにたどり着きました。
驚きです。どのような経路?でたどりつかれたか、不思議です。と言いますのは、笹野先生は、パソコンもなさっておりませんでしたし……。
しかも、私のぶろぐは、もう900回もの駄文をかきならべてありますのに、ここを探されたのも、不思議です。詳しいことは、今日、ブログに書いておきますので、お読みいただければ、幸いです。
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削除お返事ありがとうございます。最新記事も拝見しました。今からそちらにお送りいたします。
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