2020年7月29日水曜日

№1296 年寄りの務め

年金も医療も日本に住む以上大丈夫、と思っている私は、トシをとることに不安はない。というより、このような、生死にかかわるような大きな問題について悩むなんて、ストレスが溜まるだけ。そんなことに悩むのはアホらしいと思うから、不安などとは思わない。でも、心配性の方は、超高齢社会になっても?という不安があるらしい。戦争などおっぱじめたら別だが、平和日本である限り、心配はないだろう。ただ、「高齢者は社会のお荷物」と言われるのは、ちょっとシャクに障るねえ。高齢者にだって、務められることはあるはずと思いたい。名前からして「シルバー」といういいお名前を頂いているじゃないですか。

ある方が『トシ取るということは、ええことでよ』ということを見せるのが年寄りの務めです』とか、『成熟した老人文化作ってほしい』などと言っていたのを思い出す。しかし、これはちょっと難しい。トシとるのも悪くはない、と思うことはよくあることだが、他人様に実体として見せることは、なかなか出来そうにない。第一、顔かたちや躰つきといった見た目が衰えて来るのは大問題だ。何しろ皺ひとつ出来ても嘆く女性は多い。人生の生きて来た勲章なんて思うのは自分だけだ。「ええこと」とは自己満足で、他人様はなかなかそうは思ってくれないだろう。

老いてくると、たしかにいらいらしたり、責任云々で苦しむようなことは少なくなってくる。したいことだけしていればいいし、何とか自立出来るようであればいうことはない。政治にハラ立てて、デモに参加するほどの情熱もないし、孫子の世代を心配しても、どうにもならないことは解っている。

こんなことをほざいていると、【それが年寄りの文化ですよ】と言ってくれる人があるかもしれない。

みんなの行く道だ。『トシ取るということは、ええことでよ』と胸を張って言いたいですね。

いずれにしても、年取ることは、しんどいことですよ、なんて若者に見せるような事だけはしないのがよさそうだ。うかうかそんなことみせていたら、そんなら……と殺されてしまいそうな世の中やものなあ。  

2020年7月16日木曜日

№1295 年金生活


 新コロナが今だに猛威を振るっている現状は、お客商売をされている方たちなど、地域によっては大変なことになっておられるようだ。収入減どころじゃなく、ほとんど収入が無くなり、おまけに支出は抑えきれない。たちまち食べていかねばならないし、家賃は、払わなければならないような方たちにとっては、貯えの目減りは大きいだろう。その点、正規の会社員や公務員は、月給もボーナスも頂ける。目減りしたといっても、幸せだ。

年金生活者も有難い。働いていたのだから年金は当然だと、胸を張って言えないが…。私のように働いていた年月より、年金を頂いている年月が長い者は、何となくすまないような気持ちになってしまう。

思い出すのは、はじめて年金を手にしたときのこと。何と有難いことか。これからは、世のため人のために小さなことでもしながら生きていかねばと、殊勝にも思ったものだ。初心を忘れたわけではないのだが、あまり偉そうなことは言えない。反省してみると、お金にはならないことに、忙しくしているのは、人のためというよりは、自分がしたいことをしているだけのことである。この歳になると、イヤなことはしない主義だし、体力的にも無理は出来ない。したい事があるというのは、幸せなことだと思う。だから、年寄りになり、あちこちが思うように動かなくなりつつあるのだが、のろのろと仕事をしながら不幸だと思ったことはない。老いなどは、素直に受け入れるべきと思うので愚痴などは言いたくない。愚痴って顔をしかめるよりは、にこにこしている方が、傷む足のことも忘れられる。

いつかは、寝たきりになるだろう。ピンピンコロリなんて、そんなに上手く死ねる人はめったにいない。寝たきりになっても、年金は入って来るなあとニコニコ顔で寝ていたいものだ。