寒い日は厚着をして暖房はあまり強くしない。その方が、過ごしやすい。鏡に映る姿は、まことに不格好で、背中とお腹は丸く、首は前にのめっている。誰も見ているわけじゃないけど、ちょっと恥ずかしい。
午後になってから、太陽が顔を出し、ガラス越しに見える空は青くなった。夏の青と冬の青は違っていて、見るからに寒そうな青色だ。それでも山の稜線が見たくなって外に出る。風は冷たいが、讃岐山脈の凸凹の稜線がくっきりと見えて気持ちがいい。着ぶくれているので,風は通さない。
一番高いおあさはん(大麻山)に登ったのは、もう30年も前だ。近所の方に誘われて行ったものの、私だけが息が上がってハアハア言ったものだ。若い時から山は苦手で、すぐに息切れがする。大好きな富士山にも登っていない。もともと心臓が怠け者らしい。普段から脈拍数が少ないのも、そのせいだろう。
家の裏庭に、たくさんの水仙が咲いている。植え替えなどはしていないのだが、雑草だけは抜き取っている。大好きな花だ。水仙のほかには、花らしいものは植えてないのだが、今は山茶花の花ざかりだ。もうちりはじめたので、樹の下は真っ赤になっている。手入れは、2年に一度剪定をしてもらう程度の無精者の主なので、草も木も、生命力はすごく、真夏の日照りにも水などやったことがないのだが、根を下の方まで延ばすらしく、枯れない。人間にも、こんな生命力があったら百歳以上の老人が増え過ぎて国は困るだろうなあ(笑)