11月27日の北海道の暴風雪で、停電があちこちに起こり、中でも、登別では、鉄塔の倒壊で、停電が何日も続いて、大変なことになりました。やっと、本日15時45分に全面復旧したということですから、3日間も、この寒いときの停電は、さぞ震えあがったことでしょう。
私が12歳までいた当時の北海道は、殆どが石炭ストーブか、薪ストーブでしたから、冬場の停電があっても、震えることはありませんでした。(雪が降りますと、電線に雪が積もって、その重みで垂れさがり、停電するのです。)
今はもう石炭ストーブなど、ほとんどありませんし、薪ストーブも、田舎の薪が手に入るところでは使っているでしょうが、ほとんどは煙突を付けた石油の大型ストーブで暖をとっているので、停電となると、何の役にもたたぬストーブになってしまいます。幸いにも、電池で火をつける式のストーブでもあれば、少しはましでしょうが、なんせ、0度以下になる北海道では、あまり役にはたたないのではないでしょうか。
北海道の人達は、寒さには、あまり強くありません。ちょっと寒くなると、すぐにストーブをつける習慣なのです。真冬でも、裸になれるほど部屋を温めます。私の家でも、寒い日は、煙突の半分も真っ赤になるくらい石炭や薪をくべてガンガン燃やしていました。
私たち一家が、四国に来て初めての冬を迎えた時は、とても寒くて北海道では経験しなかった辛い思いをしました。火鉢と炬燵しかないのですから。冬の寒さ対策がこんなにも違うものかと思いました。
今のように、各家庭の暖房が十分整ってきたのは、戦後、かなりして、石油ストーブや冷暖房付きのエアコンなどが普及してからでした。
停電中、登別の方々は、「電気がこんなにもありがたいものかと、つくづく思いました」とおっしゃっていました。
私たちの生活は、電気がないと、水も使えない、トイレも使えない、ご飯も炊けない、電話も使えない、という状態になってしまうのですから、情けないものです。あまりにも、便利になり過ぎた生活に、慣れ切ってしまった私たちです。こうした生活を50年前に返すことは、なかなかできそうにありません。いろいろと考えさせられた【停電】でした。