短歌を作ることにはご縁のない私ですが、先日、短歌界では有名でいらっしゃる伊藤一彦先生をお迎えして開かれた会での公演【現代短歌の魅力】というお話を聴きに行きました。(【心の花】短歌会主催)お話を聴きながら、「短歌に限らず、エッセイでも何でも同じだ」ということがあって、いい勉強になりました。以下、心に残ったことを書いてみます。
・作品は、【寝かせる】ことが大切。 その時は、感動して作るので、いい出来のように思っても、翌日になって読んでみると、出来がよくない、ということは、よくあること。……私も、駄文ですが、読み返すたびに直したいところが目につきます。読み返すひまのないまま、挙げているブログなどは、作品などではないので、あとからは読み返したくないですねえ。
・短歌は5・7・5という短い形ではあるが、自分の心の中を引き出してくれる。心に秘められている部分、奥深い部分を、引き出してくれるのが短歌。であるので、短歌は、カウンセリングのようなもの。歌は、心のカウンセリラー。悩み、苦しみ、重圧というようなものを、歌の神様に聞いてもらう。……なるほどなあ。そういうことも、短歌の魅力なんだ、と思わず目の鱗がはがれたような気分でした。歌集などは、よく読ませていただくのですが、いい歌、感動する歌というのは、こういう心の中を言い表しているものが、とても気持ちに響くものです。
・こうした、自分の心を言い表すという魅力があって、短歌は、1300年もの長い間、続いてきた。昔の人と同じ土俵で作れる。そして誰でもが作れるものである。老人でも、若い人でも、刑務所に入っている人であっても、日本語と、形式さえしっていたら、どこででも作れるのが魅力である。……何だか、私にも短歌を作りたいという気持ちが沸いてきました。いえ、気持ちだけで、つくりませんけれど。短歌にまで首をつっこみますと、頭が混乱して虻蜂取らずになること請け合いですから。(笑)
・自分が短歌を作ると、他人の短歌を読む喜びが生まれる。……その通りです。分かります。
・【心の花】という名称は、歌は心の花である、ということで、付けられた名。そして、各々の個性を大切にしている。幅広い歌人が出ているが、【白蓮】のような歌人であっても、大らかで咎められることはなかった。そして、その地方、風土に根差した歌人が、特色のあるいい歌を作っている。……なるほど。
・人間は、欲望を太らせて行く。それで幸せになれるか? 自分の身の丈に合わせて、つつましく生きることが、幸せに通じる。……もっともなことだと思いました。私が自分を不幸と思わず、十分幸せと思えるのは、身の丈を知っているからだと思いました。(^^)