罹災地の生活を移すTVをみていますと、水道が使えない、電気が使えない、といった生活が、いかに不便であるかが、想像されます。思へば普段私たちは、随分と、贅沢な、豊かな生活をしています。「もったいない」ということばは、死語に近いようです。お風呂に入っても、どれだけの水と、電気やガスを使っているのか、などと考えたことはありません。毎月の水道料金を引き落とされると、「あ、今月は多かった・少なかった」と思うくらいで、だからと言って、どこでどれだけ無駄をしたのかしら、などと考えたこともありません。豊か過ぎる現状を反省させられます。
一方、世の中が活性化するには、どんどん消費をしなければならない仕組みです。賞味期限が近くなった物は、売れないので捨てるという時代なのです。まだ使えるもの、食べられる物を捨てて、新しいものを買い求める生活を求められています。車にしても、古くなれば税金は高くなります。いやなら早く買い換えろと言わぬばかりです。
経済経済と、経済ばかりに気をとられてきた政治ですが、どこかに何かを忘れてきたような気がしてなりません。憲法にうたわれている【幸せになる権利】など、絵に書いた餅のように、手に入れようとしてもがき苦しむ人たちは、増え続けています。前進のみがいいとは思えない昨今です。