2016年9月29日木曜日

№1087 一件落


 今年の大きな仕事の一つ、文藝協会の機関誌「あいずみ文藝」11号の発送作業が終わった。昨日は役員が集まり、その作業を手分けでし、今日は、会長さんや会計さんと印刷所に行って、支払いと、発送を終えた。

それまでの準備がかなり忙しかったので、少々草臥れたので、事務局も、いつまで出来るかと思うのだが、一方、他の役員さんは、それぞれお忙しく活躍されている方たちばかりなので、ま、出来るうちは……という気持ちもある。近いうちに、「もう引退してもいいですよ」と、やんわりと、首になるやもしれないのだが。(笑)

 こうした文藝に関わっていると、会員の高齢化ということが気になる。特に俳句などをされている方たちは、高齢の方が多い。昨年まで何とか作品を出していたが、今年はもう作れないとおっしゃる方が、毎年何人かいらっしゃる。俳句にかぎらず、書く能力というのは、ふつう年齢とともに落ちて行くのが当たり前なのだが、それをくい止めるには、やはり、書き続ける、作り続けることが大切なのだ。そういう点では、結社に入られている方は、作品を出さねばならないし、吟行などもあり、いつも俳句のことを考えたり、勉強会をされている関係で、作品は出して頂ける。そうしていても、感覚その他が鈍ってくるので、そうしたマイナスをプラスに変えるのは難しいのだが、一面、トシとともに味わいが深くなるようなものが出来る。どちらにしても、続けることの大切さを痛感する。

 

2016年9月23日金曜日

№1085 秋分の日


  お彼岸の今日は、夫の命日と重なりました。21年前の今日、夫は、あっけなく心筋梗塞という思いもかけぬ病であの世に着地してしまいました。当時は、まるで悪夢をみているようで、断片的な場面は思い出せても、通夜の様子などは、まったくと言っていいほど、思いだせない。それほど夢のような出来ごとだったのでしょう

でも、21年も過ぎると、当時の悲しみよりも、私も夫のように、寝込むこともなく逝きたいという思いが強くなっています。

 亡くなって一年近くは、心身ともに疲れ果てたような気分でした。事実、足腰はガタがくるし、眼はしょぼしょぼするし、睡眠は思うようにとれず、朝起きても霞んだような頭で、何かが抜け落ちたような気分でした。何をしても、心底楽しめないしんどさ、家族に心配させぬために、表面は元気そうに振舞うのも、またストレスになるのです。「そんなことではダメやないか。好きな随筆でも書け。わしのことでも書いてみいや」こんな夫の声は、大分前から聞こえる?のですが、その気にもなれませんでした。同じ庭に住む息子夫婦と孫二人に支えられてふんばっていたものです。

でも、ここらでジャンプしなければと決意しました。夫の要望にこたえようと思い、一周忌は夫の新しい誕生日、そのお祝いに墓前に捧げる文集を作ることにしました。

 生前に書いたものも含め、100ページほどの小冊子ですが、在りし日の夫のことを、正直に書いたのです。あれも褒め、これも褒めでは、うそになります。夫を知る方たちにも、読んで笑っていただけるものと思い書きあげました。

 ふと思いたって、今日、その小冊子を手に、くすりと笑いながら読み返したものですから、こんなことを書いてしまいました。あ、日付けが変わりそうだ……。

 

2016年9月19日月曜日

№1084 台風16号


大型台風が、徳島県にも、近づいてくるようです。私の家の西の窓のそばに、大木の辛夷がありましたが、23年前の台風で、太い幹が割れて、倒れました。半分以下になってしまった幹に、今年も葉っぱは青々と茂ってはおりますが、もう根が腐っているものですら、台風のたびに、倒れはせぬかと心配です。倒れても、家にぶつからぬほどに、丈を切ってはありますが、枝も伸びたので、あてにはなりません。

どうか、もっと東に向いて海上を暴れてほしいものです。

徳島県は、今年は、台風の被害はあまり受けてはおりませんが、何度も大雨、暴風に遭っている地方の方々、ほんとに大変ですね。山崩れや洪水などの被害のないことを祈るばかりです。

 

2016年9月17日土曜日

№1083 流行り病


  今、麻疹が流行っているらしい。日本では、麻疹など、死語に近かったのだが……。

今から80年も前のことだが、私の記億では、麻疹は、100%ちかくの者が罹った。罹ってない子は、麻疹の子の家に連れて行かれて、わざわざ感染させていたものだ。子どものうちに、罹っておくのがいい、ということだったようだ。

私は、幼いころはひ弱な子だったので、麻疹も水疱瘡も、おたふく風邪(耳下腺炎)も、幼稚園や小学校で感染している。どこで感染したのか、B型肝炎も陽性だ。多分、ワクチンの注射針の使い回しによる感染だろう。今のところ、まだ肝炎は暴れていないので、何の処置もしていない。もう、80歳頃から、お医者さんとは、ご縁が薄くなっている。激痛などの我慢はできないが、それ以外は、お医者には行かない主義なので、風邪も腹痛も膝痛も腰痛もほったらかしにしているので、病魔に侵されつつあるかもしれない。が、何とかトシ相応のことは出来ているので、心配はないと思っている。もういつ倒れても仕方がないが、だれでも自然治癒力というのがあるはずなので、それを信じている。トシとともに、弱って行くのは当然なので、食生活や、ちょっとした運動などは、出来ることはしながら、健康維持には勤めている。

正直なところ、お国のことを考えてみると、老人が長生きするほど、若者たちの負担は増えて行くことになる。元気なうちはいいが、医療費をどんどん使うようになれば、大変だ。少しでもお国のためになるような、逝き方をしたいと思っている。(笑)

2016年9月11日日曜日

№1082 障碍者


  パラリンピックが、盛んに放送されている。世の中も変わって来たということだろう。昔のことになるが、徳島で国体が開かれたことがあった。毎日、テレビでその様子が放映されていた。しかし、引き続き、障碍者の国体が行われたのに、テレビでは、ニュースでも何の放送もしなかった。

私は、教員生活のほとんどと言っていいくらい、障碍者教育にのめりこんでいた。苦労もあったが、やりがいもあったのだ。そんなこともあって、国体のことは、おかしいと思って、家に帰ってきた夫に言ったところ、気が短いものだから、突然受話器を取って、徳島放送局員に理由を聴いた。すると、「上からの指示がなかったから」という答え。益々怒った夫は、話にならんと、東京のNHKを呼び出して、【障碍者を差別するにもほどがある】と怒りまくったのだ。

今は、やっと世間では、障碍者にたいして、【障碍者は、何ら健常者と変わることのない人格と心で真剣に生きている人間である】ことが理解されはじめたようで、嬉しいことだ。

でも、まだ私からみると、差別は残っていて、不自由をされている。せめて私たちの手で、それを補うことが出来るのであれば、どうか差し伸べていただきたいものである。
 そして、一番大切なことは、私たちの心の中の問題である。いくら障碍の呼び名を変えても、心の中が変わらなければ、上っ面だけのことで、差別はなくならないだろう。 

 

2016年9月6日火曜日

№1081 続異常気象


  先日、このブログで、【異状気象】を書いた翌々日の日曜日、NHKスペシャル【巨大危機・異常気象との闘い】という番組を放送した。録画をしてあったので、先ほど観たのだが、もう怖くて、この地球の近い将来は、どうなるのかと、子や孫のことを考えると、鳥肌のたつような思いになった。私の想像していたようなものではない怖いものだ。

 地球温暖化が、異常気象を産みだしているのだが、それは、私たち人間が起しているものだけではなくなっているのだ。いままでに放置してきた結果だろうが、もう、北極圏では、凍土が融け始めている。海水温が高くなっているものだから、凍土が融けるのだが、その凍土の中に含まれているメタンガスが噴出していて、それが温暖化を加速させているというのだ。どれほどのメタンが放出されているのか、まだ調査中らしいが、その量によっては、一気に温暖化が加速するらしい。

私たちの住む日本は、温暖化によって、どのような影響を受けるかというと、海水の温度が高くなると、水蒸気が多くなる。多ければ多いほど、台風が発達する。台風の起こる地点が北上している。そして台風の進路は、日本近海の気温の高くなっているそこを通過する。日本では2年ほど前から、気温は急速に上昇しているという。その結果のように、今年は異常気象に見舞われているというのだ。大量の雲が発生して、雷や豪雨、台風、洪水といったものが更にひどくなるかもしれない。このままならいいが、これは、序の口で、最悪の場合は、東京で45℃というような猛暑になることも想定出来るなど、きもに命じておかねばなせない、という。

今年のような、また今年以上のものが、これから毎年あるとすれば、一体どうなるのか、北極の凍土がどんどん溶けだし、海水の温度が何度も挙がってきたら……等考えると、それまでに死んでいく人間はいいけれど、子や孫たちは、どんな目にあうか、など考えていたら、今、そうした問題解決と闘っている方たちに、どうか早く解決できますようにと、祈る他ない。

2016年9月2日金曜日

№1080 異状気象


  いつもの年より、暑い夏だった。トシのせいかと思うのだが、若い方たちも、そう言っているので、トシのせいだけでもなさそうだ。

 先日、北海道の豪雨が気になって、友達に電話をした。

『もう大変よ。昔は、北海道には、梅雨もなかったし、台風もこなかったのにねえ』と。私も、13歳まで帯広に住んでいたのだが、冬の吹雪は体験しているが、台風の記億も、梅雨の記億もない。

「台風なんて、慣れていないものねえ。気をつけてね。ま、冬は、昔よりずっと温かいでしょうけど……」と、慰めるしかない。

こうした異状ともいえる気候が、今年だけではなく、毎年続くとしたら、地球はどうなっていくのだろう。孫子の将来野心配までしてしまう昨今である。