2017年7月31日月曜日

№1164 Sさんのこと


  今日で7月も終わりだ。ひと月があっという間に過ぎるのは、予定していることが、あせっても思うように進まないことが拍車をかけている。

お盆までには、庭をきれいにしておこうと思っていたのだが、この暑さの中では、どうしようもない。ちょっとしたら腰も痛くなる。これは何とかしなければと思って、以前お願いしたことのある知りあいの草取りが好きという80歳のSさんに相談したところ、朝の6時から暑くなるまでさせてほしいということで、5日間ほどお世話になった。1日4時間ほどだ。私としては、彼女が熱中症になったら大変なので、気をくばりながらして頂いたのだが、その仕事ぶりは、シルバーでお願いしたよりも、手際よく、早いことに驚かされた。(これはシルバーさんより賃金は高くしなければ、申し訳ない)と思った。お婆さんは、恐縮なさっていたが、こちらこそ、ありがたいことだった。おかげで、広い庭の雑草園が、何とか雑草園の看板を下ろすことができた。

彼女がおっしゃった。「私は小さい時から苦労して仕事さされていたし、大きくなってからもいろいろとつらいこともあってずっと働いてきたけん、しゃがんで草するときは、嬉しく楽しかったんよ。今でも楽しいんでよ」と。私は目頭が熱くなった。

彼女の人生は、苦しい人生だったらしいが、色々と聞いていると、まるで気持ちの優しい仏様のような方だと思った。Sさん、いつまでもお元気でね。

 

4 件のコメント:

  1. Sさんの気持ち、解るような気もします。 何か細かい手仕事に没頭していますと、普段のいろんな悩み事や気苦労が、ひと時忘れられることってありますもんね。 わたしは若い頃、一人静かに黒松の古葉を取っている時、そんな気持ちに成れていたことがありました。 丁寧に、集中して取っていますと、何となく、この瞬間は平和だなぁ~、と思える時間が確かに有りました。
    そしてまた、草取りにしても、松の古葉取りにしても、ふと振り返って見ると、綺麗に、成果が目に見えるのも良いですね。 少し眺めてまた取り始める・・・。 休んでいては得ることのできない、労働の喜びのようなものでも、あるのでしょうね。

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    1. 私も足腰が問題なければ、草取りは楽しいと思います。振り返って見ると、綺麗になっているのは、ほんとに気持つのいいものですねえ。でも、もうこのトシでは、体力がありませんから、足腰が強くても、思うようにはならないでしょうね。(^^;;

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  2. お年寄は草取りの好きな方が多いようですね。というよりは草取りしかできなくなるらしいです。マ、sさんは、そんなに手早くお仕事がおできになるんでしたら、その他の事もなさるんでしょうが、私の周囲を見渡したところ、草取りが最後の仕事になる方が多いです。私の母もそうでした。「もういいから家の中でじっとしてて」と言われながら草を取っていました。家族にしたら心配なんですね。転んで怪我でもされたら元も子もないので・・

    草取りができなくなった後は、ほんとに退屈そうで可哀そうでした。私が今その状態。何のために生きてるのかなあ、と、時々思います。リュウマチ性筋痛症でズーっと首と肩が痛いですし・・薬は効かないし・・アーア

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    1. >何のために生きてるのかなあ、と、時々思います。
      こんなマイナス思考はいけませんなあ。寝ながらでも、活躍なさっているじゃありませんか。あなたに、短歌の教えを受けている方にとっては、なくてはならない方じゃありませんか。ま、痛いのはしかたがないし、苦痛でしょうが、娘さんにとっても、みみさんは、生きがいだと思いますよ。

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