文章には、文体とか味というものがある。なかでも、『味』というのは、書く人の人柄と無縁ではない。探し当てた本が、自分の好みの味ならば、一気に読んでしまう。
決して読書家ではない私だが、読む本が偏っていて、有名作家の本であっても、まったく手がでない本がたくさんある。
そんな私なので、誰もが読んでいるような名作を読んでなくて、恥ずかしいこともあるので、「知らないと恥ずかしい名作のあらすじ」なんていう本も買って本棚に並んでいるのだが、そんな本を読んだところで面白くもなく、「本物を読んでみよう」などとは思わない。(笑)
私が文章を書いてみたい、と思うようになったのは、自分の好みの作家の作品を読むことに偏っていたからのように思う。
その第一人者(ヘンな言い方だが)は、向田邦子だった。ま、足元にも及ばないのは仕方がないのだが、何となく、向田邦子の文体と味がいいと思い、こんな文章を書いてみたいと思ったのが始まりだった。
「本は好きで読むのだが、文章は書きたいが書けない」と言う方がおられる。そんな方に、お気に入りの作家の作品を読みこむことをお薦めすることにしているのだが……。
いい文章を書きたいとは思いますが、ちょっと手がでない感じです。それにペンを持つのがもう億劫になりました。味のある文章ってどうしたら書けるのでしょう。まあ、今は手紙が書けたらいいと言う感じです。
返信削除ちょっとしたことはメールで済ませますが、どうしても手紙じゃないと失礼になる時ってありますよね。こちらの気持ちがうまく伝わる文になって入ればいいのですが・・・それも怪しい。
この頃は、葉書も書かない人おりますからね。手紙は、心がつたわれば、名文です。喜びでもお悔やみでも、気持ちを込めたらいい手紙になりますものね。だれにでも書けるはずですけどねえ。そういう手紙をいただいたら、ほんとに嬉しいです。
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