2014年8月28日木曜日

犬と猫


こんなことを言うと、犬や猫を可愛がっている方に叱られそうだが、人間が好きな私は、(だれしもそうだろうが)犬や猫には、あまり関心が無い。可愛いとは思っても、野良の犬猫を拾ってきて育てようとは思わない。動物愛好家には、薄情者と思われるかもしれない。ま、自分が飼いだすと、情も沸いて来るのだろうが……。

最近は、よく猫がTVに写されている。どうもワンちゃんより、人気物らしい。でも、猫が人助けしたとかいう話はあまり聞かない。そういう点では、ワンちゃんのほうが、頼りになりそうだ。

今朝の新聞に、【刺されても、声ひとつあげなかった盲導犬】のことが載っていた。連れていた盲人の方は、気が付かなかったので、どこで誰に刺されたものやら、分からないとおっしゃるのだから、立派なものだ。訓練されているとはいえ、胸が熱くなった。

そういえばむかし、教員時代、宮城県のある都市で、講習会があった。宿に何人かの全国から集まった先生方が泊っていた。当日の朝、会場の学校の先生が、宿まで迎えにきてくださり、散歩がてら、会場まで歩いていった。そのとき、全盲の先生が、お一人いらっしゃって、盲導犬を連れての参加だった。

ちょうど、席につくと、その先生は、私の隣の席だったので、盲導犬は私のすぐ横で、一日中、ウンともスンとも言わずに同じ姿勢で座っていたのだ。

昼食後、庭に出た先生は、何やらワンちゃんと話をしながら、少しのおやつ?を食べさせておられた。盲導犬には、第三者が勝手に話かけたり、撫でたりはしないのがよいと思ってるので、触らなかったが、先生の話では、実に賢いとのこと。

第一日目の会が終わり、宿に帰るとき、もう案内の先生はおらず、朝通った道を思い出しながら帰るのだが、何と先頭にたったのは、盲導犬をつれた先生。私など、宿がどちらの方角だったかもわからない始末。「これに任しておいたら大丈夫です」と、全盲の先生はおっしゃる。

その盲導犬が、あるところでぴたりと足をとめた。そこは、珈琲店の前だった。「あ、私がいつも帰りに珈琲店に寄るものですから、今日も足が止まったのですよ」とおっしゃる。もう私はこの知らない土地での道案内といい、寄り道といい、感心しきってしまった。

犬の臭覚聴覚のすばらしさは知ってはいるが、この忠犬ぶりには、頭がさがる。新聞の記事のような、刺されてもぐっと我慢の忍耐力と忠誠心、猫など足元にも及ばぬものだ。

最近、盲導犬に対する悪質な悪戯が増えているそうだ。犬にも劣るような行為。恥ずかしいことだ。

2 件のコメント:

  1. 私はペットは好きな方。犬と猫とどちらかを選べと言われたら迷わず猫です。犬は忠実ですし決して嫌いではありませんが、その忠実さが鬱陶しい時も無きにしも非ず(犬ちゃん御免)

    私が主婦の時は娘の拾ってきた猫を2匹、犬も2匹飼いました。うち最後まで看取ったのは犬2匹、と猫1匹。猫1ぴきは行方不明になりました

    今は孫の拾ってきた猫が2匹います。とても可愛くてミャンと啼くだけで「どうした、どうした」と家族中で撫でまくり。餌も私より上等かも?でも、嫉妬したりしませんよ。何しろかわいいので・・・それに猫には何か霊性みたいなものがあると私は感じてしまうのでございます。

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    1. >猫には何か霊性みたいなものがあると…。
      何となくそれが化け猫を連想させて気味がわるいの。(笑)
      やはり飼うならワンちゃん。犬は3回、猫は1回、死に目にあって辛い思いをした。、もう何を飼っても私が先に逝くので飼えませんが。

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