2014年4月19日土曜日

痛む


足が痛む、肩が痛むという状況は、辛い物があるのだが、【心が痛む】というのは、実につらい。

高校生の乗った韓国の旅客船沈没事件も、涙なくしては見ることが出来ない映像が毎日放映されている。

何といっても、檀園高校修学旅行中の高校生が乗っていたということが、胸を締め付ける。家族保護者の気持ちを思うと、見てはおれない心境になり、TVを消すことが、何度かあった。

家族ではない私でも、「すぐにでも船を引き上げることができないのか」という気持ちになってくるのだから、身内にとってみれば、関係者にとびかかって胸ぐらをつかむ情景も良く解るというものだ。

本格的な引き上げ作業が未だ手がついていないというから、生存者のおられる可能性はだんだんと薄くなっていくだろう。

修学旅行を引率していた教頭先生は、助けられたものの、200人もの生死不明の生徒を思うと、一人いきているのはつらい、私にすべての責任を負わせて欲しい、と言う遺書を残されて自殺なさっている。遺体は火葬にして事故海域に撒いてほしい、あの世でも沈んだ子ども等の先生をしたい、というようなことも書かれていたとか。これも涙なくしては読むことの出来ない一文であった。教育者としては、当然の思いだっただろう。

そうは言っても、船長さんのように、早々と脱出して助けられたことを責める気にもなれない。人間は、とっさの判断は、自分中心になることもしばしばあることだ。船長さんも、これから自責の念を抱えて苦しみながら生きねばならないかもしれないが、それでも、何か人のために役立てるような「生きていてよかった」という人生を送ってほしいものだ。

 

2 件のコメント:

  1. 痛ましい事故ですね。昔、南海航路の船が沈没して全員行方不明になったことを思い出しました。何が起こるか分からない世の中。

    それにしても、船長さんの行動はやはり納得できません。責任者が1番に逃げ出すなんて・・・問題でしょう。

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    1. いざというときになると、その人の真価がでてくるのでしょうねえ。沢山の人を殺したようなものでしょうから、刑事責任を問われてもしかたないです。
      でも人間には、理性を失うこともあるのでしょう。悲しいものです。

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