2014年6月16日月曜日

掃除機


掃除機の調子が悪くなった。大きく唸ったと思うと、微かな音だけで、小さなゴミも吸いこまない。もう掃除機としては役に立ちそうにないので買い換えることにした。

大型家電店の掃除機売り場には、あるわあるわ、色々なメーカーが、新しい機能を競い林立?している。もう、店員さんに選んでもらわねば、いちいち調べる手間などない。一応、日本製の名のあるメーカーで、手ごろなものを選んでもらった。見本をコロコロところがしてみると、見た目よりも軽くて使いよさそうなので、即決。家に帰って、さっそく掃除。まあまあの使い心地なのでホッ。

掃除機には、苦い思い出がある。退職して間もないころ、電話がかかってきた。「すみませんが、アンケートにお答えいただきたいのですが、ご協力お願いできませんか」と。「何でしょうか?」と尋ねると、お宅には、絨毯を敷いたお部屋がありますか?とか、家族は何人か、とか尋ねられた。「ありがとうございます。お礼に、お部屋一間だけ、お掃除をさせてさしあげます」という。そんなことは、結構ですと断っても、会社として、そういうことになっているので、お手間はとらせません。絨毯も洗える掃除機なので、その威力も見ていただきたいのです。買って頂かなくていいのです。こんな掃除機があると、知っていただくだけでいいのです」とねばる。そこで初めて、商品の売り込みと分かったのだ。私はもう根負けしてしまい、では、ということになった。

外国製のどっしりした、叩いても蹴っても壊れそうにない立派な掃除機で、絨毯の一部1平方mくらいを掃除してくれた。そこだけが、汚れが落ちて、目立っていた。色々と熱心に説明してくれる。何となく買わなければ、気の毒なような気になって来る。

退職したばかりというのもいけなかった。掃除も手抜きしていたこともあって、これからは、しっかり家事に励もうと思っていたし、退職金も手に入ったことも悪かった。30万円以上もするドイツ製という掃除機を買ってしまったのだ。

使ってみると、凄い勢いで吸いこむので、家の中のどんな埃も吸い取ってくれるという感じだった。でも、そのうちに、1年もすると、掃除機を使うたびに、腰がいたくなり、重たいものだから、疲れてしまうのだ。とうとう、軽い日本製の2万円ほどの掃除機を買うハメになったのだ。2万円の掃除機の軽いこと、使い良いことといったらなかった。(笑)

一生使えますと言われた掃除機は、2年もせぬうちに、屋根裏の物置にほうり上げられてしまった。私の退職後のバカな買い物の第1号だった。

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