2014年5月22日木曜日

嘘の天才


遠隔操作ウイルス事件で、片山祐輔被告の嘘がばれて観念したのか、【自分が犯人】ですと告白した、という事件がありました。主任弁護人の佐藤弁護士は、片山被告については信じていたらしく、真犯任と名乗ったことで、ひどくショックを受けながらも、「悪魔が仮面を被っていた」とまで厳しく表現していました。また、「嘘の天才というのか、嘘をつくつもりもなく嘘がつけてしまう。どうやってこの人格ができたのかわからない。片山の中にまったく別々の人間が存在しているというよりも、悪魔に支配されているとしか言いようがないです」とまで言っています。

まあ、世の中には、嘘の天才とまではいきませんが、嘘ばかりを言って暮らしいいる悪い人間もいて、この世から、犯罪は無くならないのですが、こうした人たちは、生まれついての嘘つきなのでしょうかねえ。

私の小学校の2年生だったと思いますが、隣の席のA子ちゃんは、嘘つきの天才のような子で、私はよく騙されてばかりいました。「家に猿を飼っているから、いっしょに帰ろう。見せてあげる】と言われ、反対方角というのについていくと、家の近くまでくると、「忘れていたけど、お猿は親戚の人が、昨日連れていったので、いない」と、言うものですから、私はひとり、とぼとぼと回れ右して家に帰るのです。その子は、ひとり帰るのがイヤなので、私を家の近くまで誘ったのでしょう。でも、次の日は、また、昨日の猿が、もどったというのです。私はまたついていき、家近くまでいくと、また猿が逃げていなくなった、と言うのです。家に帰って母や祖母に、「かくかくしかじか」と、遅くなったわけを言うと、「騙されているのだから、もう行ったらだめだ」と言うのですが、私は、やはりA子がそんな嘘など言うはずがないと信じていましたし、お猿が見たくて3度も行ったのです。2、3日すると、こんどは、サーカスの像が近くにきたから観に行こう、といって騙されました。

今から思うと、それはそれは子どもながら、立て板に水を流すように、猿や、像のことをしゃべったりするのです。話を聞くだけで面白い子でしたので、騙されたと知っても、恨むことはありませんでした。さすがに像で騙されてからは、親の言ったことを信じて、その後は誘われてもついて行きませんでしたが。(笑)

祖母は、こんな私を「この子はお人よしにもほどがある」と、情けないというように叱るのですが、本人は、そうは思っていませんでしたから、何と言われても平気でした。ま、それがお人よしということなんでしょうか。

今ごろは、A子さん、どんなお婆ちゃんになっているのかしら?と思ったりしています。やっぱり嘘つき婆さんかしらねえ。ふふふっ。

 

4 件のコメント:

  1. 嘘ツキは泥棒の始まりと教えられましたが、
    適度なウソをつくことは潤滑剤となり、人間社会では
    生きていきやすいのではないでしょうか。

    私は、心にもないことは言えない性分で、
    なかなかスムーズには生きてこられませんでした。

    返信削除
    返信
    1. bagusさんと同じで、私も心にもないことは、なかなかしゃべれません。私の友人に、誰かを見ると、すぐに褒め言葉が出る方がいます。爪の垢を煎じて飲みたい。(笑)

      削除
  2. A子さんはやっぱり嘘つき天才のようです。嘘のつき方が上手、猿がいるなんて普通の人は思いつかないでしょう。同じ素材で2度も3度も人を騙すのは余程話術が上手なんですよね。今だと振り込め詐欺をすると成功するかも・・・・

    私の友達にも嘘をつく人はいます。大抵自慢話です。でも、嘘と、じき分かってしまう。聞く方は神妙に聞いているので本人はいい気分で喋り、得意になって筋書きが次第にエスカレートして、辻褄が合わなくなるんです。何時もそうなので、その方が話し出すと周りがシラーとするのですが、本人は気が付かない。お幸せなかたです。

    返信削除
    返信
    1. 嘘と分かる自慢なんて、聞いちゃおれんですねえ。
      事実の自慢でも聞くほうはしんどいのに。
      ま、自慢は多少したいけど、自慢することがないわ。……といいながら、トシとると、知らぬ間に自慢してるかもしれない。(笑)

      削除