2014年3月28日金曜日

袴田事件


何とも言いようのない事件だ。48年間もの長い間、死刑の判決を受け、狭い独房に閉じ込められ、死刑の実施される日を怯えて暮らしていたという元被告が、今頃になって証拠捏造の疑いで、無罪の可能性があるということで、裁判のやり直しという判決が出されたのだから、あまりにも遅すぎる。

釈放された袴田氏も、心身共に正常な状態ではなかったろう。喜びの声も、笑顔もカメラの前では見せてはもらえなかった。あまりにも酷い話である。

昔彼をとり調べた静岡地検は、まだ自分等は、正しいと、即時抗告する構えらしい。犯人の衣類でもないのに、証拠品として持ちだして人ひとりを死刑囚にするという、こんなことがあっていいものだろうか。
何がなんでも、犯人にしてしまう、ということは、よくあることで、あのサリン事件でも、河野さんとかいう方が捕まり、一旦は、「やりました」と白状させられている。第三者が考えると、やってないのに、なぜウソの白状などするのか不思議に思うのだが、取り調べがひどかったりすると、その場から逃れて、公判になったら、何とか分かって貰えるだろうと思ったりするのだろう。しかし、一旦白状すると、もうなかなか元には戻れないのが現実のようだ。

世の中は色々な人間がいて、芯からの悪人は反省もなく【やってない】を押し通す者もいるので、調べる側の苦労も分かる。

『本当にやったか』の判断は、科学的手段だけではなく、人間対人間として、あるいは、カウンセリング的に対面していくうちに、「この判決は、あやしい」と分からぬものなのか、などと思ってしまう。

今後の袴田さんが、幸せな老後が送れますことを祈るのみであります。

 

2 件のコメント:

  1. 本当にひどい話ですね。48年前の事が今になって分かるのだろうか、疑問に思います。
    一旦思い込むと白でも黒と言いくるめる。検察ばかりではなくて、世の中色々な場面である事かも知れません。それにしても・・・怖ろしい

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    1. 50年というのは、昔なら一生。これからと言う時から、人生の終わり近くまでを狭い部屋にとじこめられるのですから、私なら正気ではおれないわ。とうに狂っていると思います。
      怖い話です。

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