2014年2月6日木曜日

成績表


先日、卵の話を書きましたが、コメントを書いてくださったmimiさんが、こんな内容のことを書かれています。

【私は退職後3か月ほど養鶏組合でバイトをした事があります。雛は孵ると雄と弱い雌は淘汰され、卵を産める雌だけ狭いケージに押し込まれてひたすら餌を食べ抗生物質を与えられ卵を産み続けるんです。卵は食品ですが命でもある訳。弱い卵からいい鶏は生まれません。私は地上を走り回る鶏を飼い、その卵を頂くのが夢でしたが、今となっては叶いそうもありません。】

Mimiさんが、経験されたようなことは、現在も多少は機械化されていても、同じようにして、鶏は卵をうみ続けていると思います。

卵の栄養も価値も、そんなに変わらないとはいえ、やはり、鶏の一生が、ゲージの中だけというのは、何となく鶏さんも気の毒ですが、大量生産をしているところでは、放し飼いなどは、とても出来ないのでしょうね。放し飼いは手間がかかる分、値段も高くなるのでしょうか。


昔、戦後の食糧難時代、小銭稼ぎに母が鶏を30羽ほど、家の裏に小さな小屋を立てて、ゲージの中で飼っていたことがありました。卵を産み始めると、母は几帳面にノートに鶏の成績表を付けていくのです。卵を産まないものは、処分されます。餌代がかかりますから、仕方がありません。

ある日母が言うには、Aは、この頃卵を産まなくなった。どうしたのか、もう産めなくなったのかなあ。Aの隣のBは、また格別よく産むようになったのに。こんな調子では、Aは鶏屋さんに、処分してもらうしかないと。
祖母がそのとき、もう少し様子みたらええ。また産みだすかもしれんからと、引きとめました。

私は、そのAという鶏が何となく可哀想になってゲージのそばで、じっとみていました。すると、何と、パタパタしていたかと思うと、ころりと卵を産んだのです。すると隣のBが、すばやく手、いや足かな、伸ばしてその卵を自分の前まで転がしていきました。まあ、何ということをするBめ。成績表を付けている母のことを知ってか知らずでか、ど狡いヤツじゃ。と、笑いを堪えて「コラーッ」と叫び、急いで母に報告しました。母も驚いていましたが、「どうりで隣のBは、一日に2個も産む日があるので、スジのいい鶏だと思っていた。呆れた」と笑っていましたが、Aにとっては、笑いごとではありません。私が盗人の証拠を見付けなかったら冤罪で、もうそっとで死刑になるところでしたのに。

こんな昔話を思い出しました。(^^)

2 件のコメント:

  1. へー、驚きましたね。鶏にも天然の詐欺師がいるんだ。そんなずる賢い鶏がいるなんて!!  鶏の知能指数ってどれ位なんでしょうねぇ。人間様も真剣に鶏と向かい合わなければ・・・・

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    1. 鶏も、卵をうむことが、我々の仕事だ、と認識しているのでしょうかねえ。人のしたことを我がもの顔に自慢している人もありますから、鶏だって、そういうヤツはいるのでしょう。(笑)

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