2012年11月13日火曜日

ウソツキということば


「近いうち」ということばが、「ウソツキ」ということばに置き換えられる、とか、テレビで放送されている。
昨日来の国会の放送をみてつくづく思った。「ウソツキ」などということばを、少なくとも、私は人間に対して、面と向かって発したことはない。これくらいその人を傷つけることばがあるだろうか。いかに与党であれ野党であれ市民であれ、ウソツキなどという言葉を浴びせることは、実に失礼なことだと思うのだ。

私の生活の中でも、約束事が守られなかったことは、たくさんあった。

私は以前、お金に困っていた知人に頼まれて、お金を貸したこともある。明後日返すからと言ったその人は、お金の都合がつかなかったのか、2か月後に返してくれた。ウソをついたなどと思ってもみなかった。

本当のウソツキとは、返さないつもりでお金を借りる人であって、返すつもりで返せなかったのは、ウソツキとは言えない。
ウソツキと言われることが、どれほど人格を傷つけることか。野田首相の決断に、賛成、反対は自由である。批判罵声はしかたがない。しかし、ウソツキなどと言ってはその言っている人間が墜ちる。

国会で、次の首相にもなろうかという人物が、国会議員ともあろう者が、一国の首相をウソツキ呼ばわりするのは、実に恥べきことだと思う。品性を疑わざるを得ない。

【近いうち】というのは、それぞれの考えによって違うのは当然だ。4年間の任期の、残りの年月から考えての近いうちという事であるのかもしれない。「近いうちに東南海大地震がある」というのは、いつなのか。2年先か、50年先なのか、解らない。こんな近いうちもあって当然。「近いうちとは年内のこと」などと決めてかかることこそ可笑しな話だと思う。

言葉は神様、言葉は何でも作るのだ。使い方によっては、自分も相手も傷つけたり、殺したりするものなのだ、と私は思っている。

 

4 件のコメント:

  1. ウソツキなんて、気軽に使う言葉じゃない事は確かですね。政治家の言葉が軽すぎる、とはよく言われます。本当に軽いですよ。

    大体、何か約束するのに「近いうち」などと言う言葉を使ったり、それを持って合意などという事自体ありえません。

    こんな曖昧な言葉で一国の動きを左右されてはたまりません。物事がうまく運ばないからと言って、その場を糊塗するような曖昧な表現で手を打つ、政治家の悪い癖です。

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    1. mimiさんのおっしゃる通りですね。どちらもどちらです。

      しかしウソツキなどというべきじゃないですねえ。

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  2. ごまめさんのおっしゃるとうりです。国会での議論はこんなものかと思うと、テレビ見る気もせず、人間不信にも陥っています。
    良い政治家を選んでも、みんなで渡れば怖くないと言う信念のない議員さん達に駄目にされてしまいます。
    こんなことをしていると若い人たちの政治離れが加速しますね、何とかしないと日本が沈没してしまいます・・・
    国会の議論を見ていると、子供のいじめにも影響しかねません。そんな気がします・・・

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    1. おっしゃるとおりです。TVを消してしまいました。与野党ともに、反省してほしいですね。

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