2013年2月15日金曜日

妻は後から……


先日、同級生が急に亡くなられた。噂によれば、認知症の奥様のお世話をなさっていたらしいが、その奥様を残して、ご自分が先に逝ってしまわれたのだ。さぞ心残りだったことだろう。ご冥福を祈る。

夫婦が連れだって死ねるわけではないので、どちらかが残ることになる。ほとんどの妻たちは、夫を残して逝くのは、心配と思っているのだが、病の妻を残して逝かれたら、これも大変だ。

私のような歳になると、夫婦そろって元気というのは珍しいことになってきた。片方が病気だったり、認知症だったりは、トシからいえば、当然である。中には、夫婦で入院されていた方もいる。

私のまわりを見てみると、よく集まる近辺の仲良し同級生9人(女性)のうち、夫婦そろっている方は2名しかいない。

平均寿命は女性が長生きなので、当然かもしれないが、寂しいかぎりである。

女性は独りになっても、わりあいに自立して生きているのだが、男性は妻に先だたれると、落ち込んでしまう方が多いらしい。やはりそれだけ妻に寄りかかって生きてきたということだろうか。夫の退職を機に、自立の訓練をしておくことも、大切な妻の役目かもしれない。だれもが妻より先に逝くとは限らないのだから。

しかし、口で言うのは易しいが、なかなか動いてくれないのが現実のようだ。私も夫が退職した時に、私が先に逝ったら、この男、どうなるかと思うと、何とかしなければと思ったのだが、うまくはいかなかった。「時間が少しできたのだから、独りになっても困らないように、最低の家事を習ってみては? ごそごそと手先や指先使うのは、頭にも身体にもいいことなのよ……」と言うと、「そんな有難いことなら、お前だけにさせてやるから、しっかりやって、ワシより長生きしてくれ」と、私よりも一枚ウワテだった。

今となれば、したくないことを無理にしなくてよかったのかもしれないが、反対に、やっていたら、もっと長生きできたのかもしれないなあ……。

 

2 件のコメント:

  1. 夫婦が揃って長生きという事は幸せな事です。但し夫婦が共に健康であればね。

    どちらかが体調を崩すと、もう一方は介護地獄を覚悟しなければなりません。介護は若い人でも大変なのに、年取ってその苦労を味わうのは、大変な事です。

    金婚式のお祝いを済ませた、その後の明暗は分りませんね。

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    1. 老々介護疲れで鬱になつたり、狂ったりして、大事件を起こすこと、ありますから、無理はしないことですね。在宅介護も、問題はたくさんありますから、自分の将来は、考えておかねばと思っています。が、そのとおりになる保障は、どこにもありません。

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