2013年2月17日日曜日

梅一輪


昨年の暮れに庭の樹を剪定していただこうと思って、庭師さんにお願いしたところ、年内は一杯で、来年の2月頃になるというお返事だった。しかたがないので、格好が悪かったが、樹はそのままでお正月を迎えた。何しろ、昨年も、手入れしていなかったものだから、生えふきである。早く来てほしいと思っていたら、先日、来てくださって、やっと小奇麗になったところである。

手入れの届かない広い庭は、やっかいなもので、庭などない方がましと思うこともあるのだが、折々の花を付ける樹が何本かあるものだから、ちょっとした楽しみもある。

今の季節は、赤やピンクの花を咲かせていた3本の山茶花が、惜しげも無く花びらを散らしている。次々に蕾が出ているものだから、きりもなく花びらが敷き詰められていく。椿は、ポロリと潔く首を落とすが、山茶花は未練があるらしい。

まだ蕾も見付けられないが、花桃が1本ある。どうも虫にやられているらしく、樹に元気がない。

前にもここに書いたと思うのだが、大きな辛夷の樹があったのだが、幹が割れて、太い方が倒れてしまったので、今年は、残された幹の枝に膨らんでいる蕾が、そのうちに寂しく咲くことだろう。

そのほか、ツツジ、サツキ、猿すべりや金木犀、八つ手、などなどが咲く。また、花が目的ではないのだが、かんきつ類の花もいい香りが楽しめる。

計画もなく、色々な木々が植わっている庭だが、桜と梅の木はない。そろそろ梅日和というか、あちこちで梅まつりが開かれるようだ。

知人が「梅の花、観に行こう」と誘ってくれたが、ちょうど庭師さんが来てくださっていたので行けなかった。

いつだったか、折角梅観に行ったけれど、まだ3分咲きくらいで、冷たい風に震え、風邪をひいた年があったのを思い出す。

〝紅梅の一輪二輪風邪つづく〟(中村汀女)

昔、まだ一輪も咲いていない梅林に入れてもらったことがある。手入れをしていたお爺さんに、「この梅の木は、紅梅ですか?」と尋ねると、小枝の先を折ってくれて、「ほら、赤いやろ」と。紅梅は、小枝の芯まで赤い色をしていたのに驚いたのだが、紅梅って皆そうなんだろうか?と、今でも思う。

今年は2月が寒い。まだ全国的には、大雪もあるらしい。それでも花は季節がくると、花を咲かせるのだから、ほんと偉いと感心してしまう。これだけは、残念だが真似られない。

 

2 件のコメント:

  1. 広いお庭を持つと手入れが大変ですね。お庭の出費は馬鹿にならないです。私は家を娘に譲った時、庭の木は7割がた切られてしまいました。毎年の費用を思ったら、文句を言う訳にもゆかず・・。

    今は一寸の土地もないので、花は鉢植えですが枯らさないようにと、思ったら結構大変で、もう今年限りにしようと思っています。

    桜も咲く前が来たら、幹が赤くなりますね。全身で咲いているんだなあ、と思います。

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    1. 広い庭は、車が何台も置けるくらいで、あとは、お金がかかるだけです。いつもきれいにしておくようなお金ありませんから、仕方ありません。荒れた庭で、私にはよく似合う庭です。(笑)

      鉢植えもいいですが、管理はけっこう難しいですね。私も、枯らさないようにと、大小10鉢ほど、部屋に置いてます。花はシクラメンが満開ですが、来年花を咲かすのは、難しいです。

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