女性の品格

『女性の品格』という新書が本箱から滑り落ちている。いつ購入したのか思い出せない。多分、藤原正彦氏の『国家の品格』と一緒に買ったように思う。彼の著書のフアンなので、『国家の…』は読んだのだが、こちらは、手にも取っていないようだ。

新書類は、手頃な値段なので、ぱらぱらとめくって、読んでみようかと思ったら何冊も買って帰ることがあるので、中には目を通さずに、忘れてしまうものもある。文庫本や新書類は、読みながら鉛筆でラインを引く癖があるので、読んでいるかいないかは、すぐ分かるのだ。

『品格がある』とは自分では思っていないのだが、『品がない』とも思っていない。これを自分贔屓と言うのだろう。ま、本を開いてみることにする。

 『マナーと品格』という章には、

1.  礼状をこまめに書く

2.  約束をきちんと守る

3.  型どおりの挨拶ができる

4.  上手な物の贈り方が出来る

5.  他家への訪問時は、相手が当惑しない程度の手土産をもっていく

6.  電話のかけ方に気を付ける

7.  断り上手である

8.  パーティのマナーを心得ている

9.  長い人間関係を大切にする

10. 友人知人の記念日を大事にする

ま、こういったことが書かれているのだが、さて、どうだろう。

私は、1・2・3は、まあまあと思うが、4は、聞いてみたことがないので解からない。「こんなもの、贈っていただいても困る」なんて思われないように、気はつけているのだが…。

5の手土産は、相手によりけりで、気易い知人には、手ぶらで行ったり来たりしているのだが、旅行などしたときに、ちょっとしたお土産などは、貰っても嬉しいものだ。暇のあるときは、かさばらないお土産は買っている。これは、旅の楽しみでもある。

また話はそれるが、昔、出張した校長先生が、いつも職員に御守札をお土産にくださった時期があった。軽くてかさばらないという理由なのだが、皆の机の引き出しには、何枚ものお札がころがっていたものだ。

あるとき、配られたお札を見ると、『安産』の御守だった。校長曰く「せっせと子を産んでくださいよ。教師が自分の首を絞めるような少子化なんかはいけませんよ」とおっしゃったので、大笑いしたのを思い出す。

6は、気をつけているつもりだが、『つもり』はあてにならない。電話で居留守をつかわれるようなことだけはしたくないものだ。

7の断り上手の件は、どうだろう。いたって正直者なので、ウソが下手。うっかりウソを言うと、あとでウソを言ったことを忘れてシッポを出したりしては、かえって不味いので、いつも本当のことを言っているつもりだが……。しかし、理由もなく断りたいときもある。主義として、もうこの歳がきて、イヤなことはしなのがよいと決めている。そんなときは、正直イヤだからとは言いづらい。ムニャムニャと断っているのだが、ウソとはっきり解かるウソをいうのも面白い。こんど、ためしてみようか。

8、パーティも、本格的なパーティなどには縁の薄い人間なのだが、いいトシがくると、まあ、失礼のない程度のことは、心得ているつもりである。

9の人間関係は、大切にしている。日常は疎遠な方でも、気持ちは疎遠ではない。『人間大好き人間』なので、絆は、だんだんと深くなっていく。

10は×印だなあ。家族以外の誕生日は知らないし、おめでとうも言ったことがない。

もう、今から覚えて「おめでとう」と言うと、相手は面食らうだけだろうから止めておく。

……ということで私の品格点は合格すれすれかな？ま、通信簿なら３というところか。【よし】としておこう。(笑)