2013年9月19日木曜日

お月見


締め切った部屋の中で仕事をしていたら、むし暑くなってきた。運悪く、昨日エアコンが壊れてしまったので、扇風機の風に当たっていたのだが、さっぱりしない。

そうだ、今夜は中秋の名月だと気が付いて外に出た。庭の真ん中あたりで東の空を見ると、丁度我が家の屋根の上に名月の名に恥じぬ月が笑っている。しばらく見とれているうちに、月と一緒に歩いてみたくなった。

私が行くところに月はついてくる。お隣の家の前まで行くと、月もお隣の屋根の上に来ている。(当たり前だが)月に向かっていくと、月は「ここまでおいで」とばかりに逃げていく。月を残して帰ると、また後ろから追ってくる。

こんな遊びをしながら、お月さんの歌をいろいろと思い出した。童謡、唱歌、歌謡曲、随分沢山の歌に歌われたものだ。昔から、月に思いを寄せる和歌も多い。

小さな声をだして、【荒城の月】を歌ってみた。歌詞は4番まであるが、2番までしか憶えていない。土井晩翠作詞、滝廉太郎作曲は、あまりにも有名だが、滝廉太郎はこの曲を創った翌年、23歳でこの世を去っている。後に、山田耕作が編曲したものが、今は歌われているようだが、滝廉太郎の曲と少しちがう。「春高楼の花の宴」の宴の『え』の音が、原曲は、半音高いし、長さも♪で半分の長さになっている。その点ちょっと歌いにくい感があるのだが、どちらを歌っても、間違いではないのだ。

滝廉太郎が心に描いて作曲したのは、子どもの頃、2年あまり住んでいたという、大分県竹田市の岡城跡だったので、竹田市の方たちは、原曲のほうを歌いつづけているという。
 
横道に逸れてしまったが、お月さんはやはり子どもの頃からの思いがつまっていて、月面着陸の映像のような、殺風景な月ではなく、兎がいたり、かぐや姫の故郷であったりの月がいい。そんなことを思いながらの月見でした。

 

 

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