2014年1月19日日曜日

利休にたずねよ


【利休にたずねよ】という映画が、北島サンシャインにかかっていたので、それを観に行こうと思っていたのを思い出し、昨日パソコンでチケットを予約しようとしたのだが、1日前にもう終わっていた。たしか24日まで上映されると思っていたのだが、思い違いだった。

あまり時代もの、というよりも、闘いとか戦争とか、切りあい撃ちあいなどの嫌いな私なので、あまりそうした映画は見ないのだが、昨年12月号の文芸春秋の記事を読んで、ぜひ観たいと思ったのだ。

利休を演じた市川海老蔵氏と、裏千家15世家元 千玄室氏の対談である。お茶のたしなみのない私が興味を憶えたのは、映画の場面で、海老蔵が切腹の前のお手前に使う茶碗が、450年も前の楽家の初代長次郎の黒楽、赤楽の名器、今は付加価値がついて何億円という本物を使って演じたということで、手が震えないように稽古の時からそれを使ったとか、しかも、100年も眠っていた器は、出してもすぐは使えず、【器を起こす】のに3週間くらいかかって、現場に持って来てからも、まずはお湯で温めてから、それをまた乾燥させて、実際に使うまでに2時間くらいかかるのだそうだ。しかも、当時の450年も昔は、単なる利休のお気に入りの茶碗ということであって、その価値時差を埋めることが、演じる者にとって大変だったらしい。

また、利休の師である武野紹鴎を、海老蔵の父、団十郎が演じ、親子共演なさったこと、そしてまもなく団十郎は、この世を去っていること、などなど、ぜひ観てみたいと思っていたのだ。またの機会もあることと思い、諦めている。

それにしても、家元千玄室氏にしても、歌舞伎役者海老蔵氏にしても、親から子へと、【世襲】ということで、ご本人は、小さいときから、大変な努力とご苦労をなさっていることが、現在の土台になっている。

それにくらべると、政治家の世襲というのは生ぬるい。贅沢に、ぼんぼん暮らしという方が多いと思うのは、私の僻みだろうか?

 

4 件のコメント:

  1. 何か利休ブームみたいですね。短歌にもよく歌われています。映画は残念でした。

    お茶碗が一億だなんてびっくり、私なんか百円の湯飲みでお茶飲んで別に不足は感じてないんですけど・・・一億円のお茶碗なんか持ったら、それこそ手が震えて、落としてしまうと思うわこんな所で人間性の優劣が問われるのか知らねえ。世の中さまざま・・・ですね。

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  2. 1億じゃないのよ。何億もよ。4億とかよ。だれでも震えますよ。(笑) 海老蔵さんも震えないようにと、お稽古したのですから。

    ま、私なら、触らぬ神に祟りなしで、触りませんけどね。触らせてももらえませんが。(笑)
     

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  3. そうでした。読み違い御免なさい。何億のお茶碗でお茶を飲む人、これぞ文化人。百円の湯飲みで飲んで何とも感じない人野蛮人。即ち私。

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  4. mimiさん。私は、百円の茶碗も一億の茶碗もみわけがつきません。だから百円で満足できます。大方のひとは、私たちのような人とちがうかしら。威張っていましょうよ。(^^)

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