2012年5月31日木曜日

野田・小沢会談に思う


どうもおかしい。小沢さんは言う。「政権交代したにも関わらず、約束を破って消費税増税を唱えるのは、おかしい。約束したことをまずやってから、というのが、国民の思いだし、日本経済も、ギリシャのような待ったなしの現状ではない」と。

一方野田さんは、「約束した改革は、今までにも、一生懸命取り組んでやってきたし、その成果もあらわれています。むろんこれからもやっていきます。その上で、待ったなしの増税をお願いしなければならない現状です」と訴えている。
同じ党でありながら、約束ごとを何もしていないという小沢さん。一生懸命やってきたし、これからもやっていく、という野田さん。これってどういうことなのか。

私には、民主党は人材不足と言われながらも、色々と改革をやってきたと実感しているだけに、またその効果も見ているだけに、小沢さんの発言は、納得いかないものがある。外野席からの発言としか言いようがない。

小沢さんに「国民の皆さんの思い」などと、綺麗ごとをいわれたら、「選挙に勝てない」と言っているとしか聞こえない。

いつの時代も、自分の財布のことしか考えない人達はたくさんいる。でも、そうした人達も、安心社会に引っ張り込んで行かねばならないのだから、反対されても突っ走るしかないのではないか。

経済問題にしても、「心配ない、日本はギリシャとちがう」という意見は、あまりにも世界を甘くみているとしか言いようがない。
国民が国に貸せるお金も減ってきているのが現状だ。国債もどんどん外国の手に渡り始めている。ここ二年間では、震災もあって驚くほどの借金になるのだ。日本が世界に誇っていた国民の貯金率も急激にさがっているらしい。団塊の世代が退職する時代になって、無職の世代が多くなったこともあるという。

そして何より、少子化、高齢社会が進みつつあるのだ。
手遅れながら、傷みを早急に分け合っていかなければ、ツケは、ますます大きくなり、子や孫の世代に、大きな負担を強いることになるのだ。
【消費税を持ち出すと、選挙に勝てない】などというようなことでは、今までの「先送り政治」と同じことの繰り返しである。日本の国債が暴落しはじめてからでは、遅すぎる。これは、政治に疎い私でも感じている危機感である。

増税は、老後や生活の不安をなくするためには必要なのだから、誰かがやらねばならない重大問題なのだ。

改革を言いつつ、半世紀も舵取りしながら、こんな国にしてしまった自民党の轍を踏んでいてはならない。

私たちもよく考えてみなければいけないと思う。政権交代したからといって、壁紙を張り替えるように改革が進むなどと思うのは大間違いだ。何十年も、何期もかかってやってきたことのツケを、1年や2年でどうなるものではない。

私たちは、苦い薬も飲まねばならないときもある。それを拒んでいては、治る病気も悪化していくだけだろう。


ああ、言いたいこと言って、ちょっとばかりスッとした古女です。(^^

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