2013年12月17日火曜日

怖い国


えーっ、と驚きの声がでてしまいました。北朝鮮で事実上のナンバー2だったチャン・ソンテク氏が粛清され、死刑が確定されるや、ただちにその日のうちに処刑されたというニュース。

今時、こんな国があることに、驚きです。

新聞などでは、これから朝鮮半島情勢がいっきに流動化する恐れもあるとして、各国は警戒を強めている、とありましたが、こういうことを平気で行い、世界に発表するのですから、この国のナンバー1の人物の知性、教養、人格は、狂人に近いように思います。

チャン氏が失脚したのではないかという情報が出始めてから、処刑されるまで、わずか4日ほどです。

北朝鮮という国家は、人道的には、野蛮な国なので、今までも幹部がちょっとしたことで更迭されたり解任されたりすることは、珍しいことではなかったでしょうが、ただ今回は、チャン氏が「軍を巻き込んでクーデターを起こし、政権を奪取しようとした、クーデターの対象はキム・ジョンウン第一書記だった」としています。

こうした企てが、あったにしても、即銃殺などということは、文明国ではありえないことです。しかも、自分の身内であるチャン氏。これが何かの間違い、あるいはだれかの陥れであったら、どうなることか。考えただけでも、ぞーっとします。

「反逆」「背信」「売国」など、ありとあらゆることばを使ってチャン氏を糾弾しているのは、それだけ強いショックを受けたか、見せしめかのどちらかでしょう。

おまけに、これからは、「チャン一味」という表現で、チャン氏やその側近にだけではなく、末端に至るまで、これから大規模な粛清が行われる可能性が高いとか言われています。大勢の人達が、ひどい目に会うのかもしれません。大勢の脱北者が出るかもしれないと、新聞にありましたが、背をむければ、背中から弾を撃ち込まれる可能性は十分にある、怖い国です。

よその国の出来事なので、私たちはただハラをたてたり、怒こったりしているだけですが、昔は、日本の国も、軍隊というものには逆らうことはできませんでした。上官から、国のために死ねと言われ、特攻隊という名のもとに死にに行きました。軍隊がイヤで脱走すれば、死刑ということも言われていました。そんな怖い時代もあったのです。

今の日本は、そんな怖い国になることはあり得ないと思っています。平和憲法を守ってさえいれば……のはなしですが。

2 件のコメント:

  1. 今回の北朝鮮の事件は、常識の外ですね。有無を言わさずって感じ。怖い国です。でも、ついこの間まで日本もそんな国だったんです。大逆事件の事なんか聞くとぞっとします。

    国民は洗脳されてもいましたが、まあ権力者の奴隷みたいなものでしたよね。教育と言う物は恐ろしいものだと思います。是非の判断がつかなくなるのですから・・・先生が悪い訳じゃない。先生もそう教育されているのですから・・・悪いのは誰?

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    1. 国賊ということばが、よく使われていましたよね。おかみにさからったら国賊、おしゃれしても国賊。怖い時代でした。
      日本は、戦争という大きな犠牲をはらって手にいれた民主国家ですが、来た朝鮮も、自分等の手では、民主主義国家にはなれないようですね。

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