2012年7月9日月曜日

小沢氏の政治姿勢


小沢さんが、民主党を割って出て行ったことで、いろいろなことを言われているのだが、その中でも、「今後の日本を立て直すには、彼しかいない」と書かれていることや、ご本人が、民主党の悪口を言う姿をみながら、ちょっと首をかしげていたのだが、昨日の日曜討論で、島田解説委員の「新党結成へ・小沢氏に問う」という番組をみて、思ったことを率直に書いてみたい。

まず思ったのは、あれっ?小沢さんは、今まで、民主党にいながら、民主党のしてきた事をすべて否定しているということは、皆さんが、精一杯マニフェストに従ってしていることや、決まってきたことを、何もご存じないのかな?ということ。
これは、何だかんだといいながらも、【政策】ということに、ほとんど無関心な方ではなかろうか、ということだ。ある方が以前、「彼は、自分で決めたことは、自分一人ででもやり通すが、他人の決めたことには、必ず反対する」と書かれていたことを思い出した。

加えて、おっしゃることが、素人のいうことと、あまり変わらない底の浅さである。繰り返しおっしゃることが、一年生議員の口からでも言えることばかり。しかも、今までなさったり、おっしゃってきたこととのどこか辻褄の合わないこと。
私には巧く言えないので、断りなしであるが、先ほど田原総一郎氏の書かれているものを読んで、納得できたので、ここに転載させていただくことにする。

  田原総一郎氏のブログより

……前略 今後、小沢さんが、日本の政治のキーパーソンになるだろう。
現在の日本の政治家のなかで、もっとも傑出した政治力を持つ人物であることは間違いない。腕力があり、権謀術数をめぐらすことに長けている。

しかし、小沢さんには2つの問題がある。
ひとつ、政策にほとんど関心を持っていないことである。
それは、小沢さんのちぐはぐな発言内容からうかがい知ることができる。

今回、小沢さんは消費増税に反対したが、細川連立政権のときには、消費税3%を7%に上げるという、いわゆる「国民福祉税」構想を打ち出している。
今回の消費増税については、「景気の悪いときに消費税を引き上げるべきでない」と強く反対しているが、細川首相が深夜に突然テレビで「国民福祉税」構想を発表した94年当時も長い景気後退局面が続き、経済状況は決してよくはなかった。

もうひとつ、海部内閣で小沢さんが自民党幹事長を務めていたときのことである。
1990年に湾岸戦争が起き、小沢さんは自衛隊をペルシャ湾に派遣すべきだと主張した。これに対して野党のみならず自民党内からも反対の声が強く、その法案は結局成立しなかった。

ところが、である。
アフガン戦争に関連し、2001年からインド洋で海上自衛隊の給油支援活動をおこなった。その活動に対して小沢さんは「撤退すべきだ」と主張したのだ。
このように、小沢さんの言動には矛盾がある。
立場によって、発言内容がちぐはぐになるのだ。
「考えに一貫性がない」「政策に関心がない」と言われても仕方ないだろう。

そして、もうひとつは「許容力」が小さいことだ。
小沢さんは27歳で衆議員に当選した。
そのとき、田中角栄さんの木曜クラブに属した。
角栄さんにもっとも寵愛され、若いときから抜擢につぐ抜擢で頭角を現していったのである。
この小沢さんの師とも言える角栄さんは、本当に許容力が大きい人だった。
「闇将軍」などと呼ばれていたが、多くの人が角栄さんを信頼していたのだ。

しかし、小沢さんは許容力が小さい。言い換えれば、人を疑う気持ちが強い。猜疑心が強いのだ。
小沢さんの元から側近がどんどん離れていくことは、その表れと言えるだろう。
いま小沢グループには、側近として活躍できる人物がいない。
仲間を子分にはするが、パートナーにはしないのだ。

しばらくは、小沢さんが、政界の中心になるだろう。
その小沢さんとグループ議員はこれからどう行動するのか。略
小沢さんの政治家としての器の大きさがどれくらいか、試されるときである。

人の思いはそれぞれであっていい。願わくば、私の思っているような小沢さんでないことを願っている。

2 件のコメント:

  1. 小沢さんと言う議員さんを知ったのは、世間の人たちが壊し屋の小沢さんと言われていました。やっぱりそうだったんですね、お顔見る限り清廉潔白な人と思っていました、心臓も悪いと言っておられたから家庭生活も正常と思いきや、週刊誌を見て”びっくり”民主党と合流した時、私は厭な予感がしたのです。今はとても悔しいですね、でも義理や人情は持ち備えていらっしゃる常識ある人と信じたいですね・・・

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    1. どうしても好きにはなれない方でした。ま、凄腕がどのような形であらわれるのか、札束がモノをいうのでしょうかねえ。

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