2012年7月17日火曜日

贈りもの


お中元の季節である。

こうした風習は、学校の先生に、あるいは職場の上司に、というのは、ぐっと少なくなってきて、とてもいいことだと思っているのだが、一方、こうした風習は、贈り手にとっては有難いこともしばしばあるものだ。何かとお世話になりっぱなしで、しかも、お礼のしようがない場合などは、年に二度のこの風習は気持ちだけでも受け取っていただけるのだから好都合なのだ。

と、いうことで、以前、勝手なお願いをしてしまったAさんに、心ばかりの品物を贈らせてもらった。

粗忽者だが、今までに、とんでもない品物を選んだ記憶はない。でも、相手さんが、これはあまり有難くない、と思われた品があったかどうかは不明だ。なるべくなら、喜んでいただけるような品いる。

一度にたくさんのお中元を贈らねばならない方やお返しの品選びでは、皆さんによかれと思うのは難しい。よく、バザーのために提供して頂く品の中には、包みも開けず、何年も棚晒しにしていたと思われる物を頂くときがある。こうしたものを見ると、折角贈っていただいたものだから、せめて包み紙を空けて確かめるくらいのことはしてもいいのでは、と思うのだ。


そういう私も、大失敗がある。

以前、夫の知り合いの新潟の方から、荷が届いた。『コシヒカリ』である。
新潟のコシヒカリといえば、最高級のお米。頂く前から香りが口にひろがっていく。

ちょうどそのとき、郵便局へ出かける用があったので、夫にちょっとお礼状を書いてくださいというと、いつもながらに私に任せられた。仕方なく、ハガキに「美味しいこしひかりを云々と書いて郵便局へ車で走った。


ハガキを無事投函して帰ってきてから、やおら箱を開けて驚いた。箱は立派に『コシヒカリ』なのに、中身は新潟の特産品のあれこれなのだ。お米など一粒も入ってはいない。

私は慌てて郵便局へ電話。まだポストは開けてないというので、走ってそのハガキを取り戻して難を逃れたのだ。箱を開けるのが1時間遅れていたら、どうなっていたか、思うだけでも顔が青くなる。

以後、いかなる品を頂いても、すぐに包み紙を外し、胸躍らせて箱から取りだすことを常としている。
そして、食べ物であれば、口に頂いてその味を確かめてから美味しかったことのお礼の返事を書くことにしている。それが 贈ってくださった方のお気持ちへのお礼だろうと思うからだ。





2 件のコメント:

  1. ごまめさん、そういう失敗ってよくある事じゃないですか。これは私だけの事かも知れませんが、厳重な包装を解くのって案外面倒なんですよね。年を取ると特にそう・・

    ケアハウスに住んでいると、手伝ってくれる人はないし、思い嵩張るものを頂くと見ただけで頭が痛くなって、つい何日もそのまま放置という事になってしまいます。開けてみると急ぎの原稿が同封されていたりして仰天することがあります。

    で、周りの人には重いものと、嵩張るものは送らないで、はっきりお断りしています。好意を無にするようで申し訳ないですが・・・

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    1. mimiさんも失敗があると聞いて安心しました。(笑)

      包装も簡単になったとはいえ、厳重なものもありますよね。

      以前、手の痛い方が、重たいみかんの箱を贈ってもらったけど、持ち上がらないから、玄関に置いたまま、食べてると言っていたのを聞きましたが、そういうのは、困りますものね。言ってげるのが、よいと思いますよ。

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