自分でいうのもおかしいが、私、どちらかというと、【責任感】は強いと思っている。
頼まれたことは、忘れずにしてきたし、自分がしなければならないことは、落ちなくやってきたつもりである。
『つもり』というのは他人さまからは、厳しく評価されるかもしれないが、ま、それはそれとしておこう。
以前の話になるが、当時七十歳くらいの『しっかり者』で通っていた一人暮らしの友人が、五日間の旅に出た。
帰ってきてマンションのドアを開けると、なんだかヘンだと気がつく。異様に暑い。急いで部屋を見回して驚いた。消したはずの電気ストーブが、『強』になって熱を発している。つまみを反対に回したらしい。「マンション焼くところだったわ」と笑っていたが、本当は笑える話じゃない。トシを寄せるということは、こうした大きな失敗が、いつ、どこで持ち上がってもおかしくないということだろう。
こうなると、重大な責任という重荷をいつも背負わされているようなものである。責任感が強いなどと、大きな顔が出来るはずがない。
「まだまだそんな火事を出すような失敗はしない」と心の中で思うのだが、自信があるわけじゃない。やれ、趣味だ、ボランティアだと飛び回る自分に、かなりいい点数をつけていたのだが、それは手前味噌というもので、年齢、ミメカタチは立派な大年寄りである。他人さまにも『後期高齢者』という公式焼印も押されている。
私が退職した3月、55歳の時、職場に来た銀行員に、「センセ、退職しても、ボケないでくださいよ」と言われた。銀行員が帰られたあとで、後輩のセンセたちが、「何と失礼な!」と、大いに憤慨してくださったのだが、私はそのときは、まだ冗談と受け取れる余裕があったので、ハラなどたたなかった。しかし、銀行の方は、本心からの注意?をしてくださったのだろう。
銀行員が帰ったのを見届けて「フン、わりかし付ければバカでも利口。この頃の若いモンは、コトバ知らないねえ。それでよく客商売が勤まるよ」と毒づいてやった。
ま、こういうあたりは、意地悪婆さんそのものだが、こんな調子で、否応なくボケ一歩手前の老人枠に入れられてしまう。
正直いい気はしない。友人にこの話をすると、「ま、ハラ立てる元気があるうちは大丈夫ね」と慰められたのを思い出す。
これからも、益々重たくなる【責任】というお荷物を背負って頑張っていくしかない。
私はもう責任のお荷物はおろしました。年寄には重すぎるので・・
返信削除それで今とてもハッピーです。
その代り不本意な事でもにこにこと受け入れるように努めています。有難う、お世話様でしたは忘れません。失敗すると「あらごめんねー」ですませます。年寄ですから大抵通るのですよ。
1人前扱いはされませんけれどね。それでもいい事にしています。
mimiさんは、まだまだ後輩に頼られていらっしゃいますから、なかなかお荷物は降ろせませんよ。
削除ま、生活の場がケアハウスというところなので、ある面では荷を降ろしていらっしゃるかもしれませんがね。
私のように、半ボケでも一戸の主となれば、なかなか荷はおろせません。
最近、友達夫婦が、隣に住む息子夫婦のそばを離れてケアハウスに入られました。肩の荷を少しは降ろしたかったのでしょうね。
はじめまして。劇団員の1人に教えてもらって
返信削除このブログを読ませていただいています。
沖縄では、おばあさんのことを「オバァ」と言います。
オバァが何か失敗をしでかして、それを人に責められると
「なんでかねぇ。」ととぼけるそうです。責任を自分でも相手でも
なくどこか彼方に飛ばしてしまうやり方が、日本で最も長生きな
沖縄女性ならではかもしれません。
ごまめさんが責任感が強いのは、コメントに必ず返事を書かれることでも
わかります。それも、3分後なんてことも。
bagusさん。ようこそ。どなたにお聞きしてくださったかわかりませんが、ありがたいことです。気の向くまま、指の向くままの書きなぐりで、「エッセイ」ブログとしては、質低下(笑)してきましたので、お恥ずかしいのですが、読んでくださる方がひとりでも増えるのは励みになります。今後ともよろしく。(^^)
削除「なんでかねえ」とねえ……なるほど。ヘタに弁解するよりいいですね。
あ、【3分後】は、たまたまです。息があってたのね。(笑)