2012年10月26日金曜日

人生遍路旅


四国遍路ということばが、いつも身近にあるところに住んでいるためか、人生双六ではありませんが、四国八十八番札所までは辿りつきたい、という願いがあります。そういう想定にしてみますと、今日は、香川県善通寺市の八十二番札所 曼荼羅寺にたどりついたであります。

徳島県鳴門市の一番札所、霊山寺を出発して、高知、愛媛を過ぎ、香川と最終県に入ってもう幾寺もすぎました。振り返りますと、山あり谷ありの遍路道でしたが、大きな災難もなく、人並の人生を歩んでこられたことに、感謝しています。お目出度いことでもあります。

私の親は、八十八歳までは、生きてはくれなかったので、少々甘い想定かもしれません。が、まあいいとしておきましょう。平均寿命も延びていることですから。……とすれば、これからの人生こそが、胸突き八丁坂だろうという思いです。それなりの覚悟がなければ、などと、朝から、何となく、背すじを延ばしています。(^^)

今日は、いいお天気です。讃岐山脈の稜線がくっきりと白い雲に縁どられています。その上を流れる雲を見ていますと、大自然の中に生かされているちっぽけな自分を忘れてしまいそうです。大自然の中に溶け込んでいる気分です。

「遍路旅がしたいなあ」ふと思いました。まだ一度もしたことがありません。団体旅行気分の遍路旅ではなく、しかと自分を見つめる歩き旅がしたい、と思うのですが、もう体力がありません。無理です。今までにするべきでしたが、なかなか実行しようとはしない自分がどこかに居座っていました。

今となれば、したいという思いは夢ででもありますから、夢を持ちつづけていくことにします。心の中で旅をするのもいいでしょう。どんな形であれ、旅は可能でしょう。「頭を垂れるだけでいい。内から生えたトゲが抜ける気分になるだけでいい。一枚の名画から、美を感じるも、醜を感じるも、それは自由であるように、お寺巡りも自由であっていいだろう」と思います。

その旅の終わりは、ひと回り膨れた気球のように、新しい視界が広がって、新しい旅路を迎えられるのではないでしょうか。

そんな夢をいだきながら、胸突き八丁坂を登っていくのもいいじゃないか、と思っています。

8 件のコメント:

  1. このコメントは投稿者によって削除されました。

    返信削除
  2. このコメントは投稿者によって削除されました。

    返信削除
  3. 古女さん、お誕生日おめでとうございます。

    いま読んでいる本に面白いことが書いてありました。
    ずいぶん前に、女子大生の売春が問題になったことが
    あります。「女子大生が売春をしていると思うから
    嘆かわしいのであって、売春婦が大学へ行っていると
    考えれば立派であって褒めるべきだ。」
    こんな柔らかい考えができるようになりたいです。

    古女さんは四国に住んでいるので幸運です。
    私は兵庫県です。こちらでは西国三十三箇所なので
    長生きできそうにありません。

    何度も書きなおしてしまってすみません。

    返信削除
    返信
    1. ありがとうございます。
      「女子大生云々……」のおはなし、そういう考え方というのは、なかなかできませんが、いいですねえ。なるほどと感心いたします。日常は、私も、何事もいいほうに解釈する」ことをこころがけていますが、それとは違っていて面白い。(^^)
      西国は、3度回るつもりで長生きしてくださいよ。

      削除
  4. 私の家は浄土真宗なのでお遍路に余り関心はないのですが、でも、近辺のお寺や、観光に行った時のついでに(申し訳ありません)何か寺かお参りました。阿波に住んでいますとぐるりと見回しただけで10数か寺はありますね。

    何時からが晩年なのかわかりませんが、だんだん急坂になることは確かですね。でも、落伍したという話は聞きませんので、きっと乗りきれる範囲だと思います。寂しさも苦しさも永遠に続くものではありませんので、この世の果てを想像しながら気楽に行きましょう。

    返信削除
    返信
    1. お寺まいりは、私も宗派が違うのですが、、私のような者は、宗派関係なく、ということです。深く信仰しているわけではないので。(^^;;

      さいごは集大成ということでなんとか乗り切りたいものです。

      削除
  5. お参りするときは、気心の合った人と行くことです。自分勝手な人と行くと大変です。それも修行でしょうけどね。私が八十八か所に、お参りしたときの感想です。
    自分の運転で行ける間に、行くのが一番良いですね。
    私は、高野山まで運転して行ってきました。(四国内は主人と交替しながら)
    もう一度、お参りしたいと思っていますが・・・

    返信削除
    返信
    1. kyamiさんは、信心深いので、かっちりとお参りなさるんでしょうね。
      高野さんも何度か車で行きましたが、修行とか、信仰とかいうことではないので、お参りしたうちにははいりません。(><)

      削除