2012年10月30日火曜日

根性


長い間、同窓会の世話役をしてくださっていたMさんが、何日も前に亡くなられていて、家族・近親者だけでの葬儀もすまされていたことを知りました。ご病気で、入退院を繰り返されていたのですが、ご本人が、「早く同窓会に出れるように頑張ってリハビリに励む」とおっしゃっていただけに、残念なことでした。

そんなかかりで、今日は、遅ればせながら、同窓会の世話役4人で、お焼香にうかがったわけであります。

彼は、病人であっても、見舞い客を笑わせるような、とても楽しい方でした。昔からそんなサービス精神があって、学生時代も、教室の中で難しい講義を聞いているとき、ひょいと罪のないヤジをとばしてその場の空気を和らげたりしてくれたものです。そして自然に周りを楽しくしてくださる才能は、抜群でした。

「根性」ということばの解釈をきいたことがあります。「根性とは、根の性質のこと。土の中にあって、人の目にはつかないが、土の上に出ている部分を育てる役目があって、しっかりと、根を張る。堅い石や岩があると、無理せずにそこをよけて根を伸ばす。そんな根の性格がええ根性ということだと思う」と。なるほど、と思って聞いたのを思い出しました。

Mさんは、そういう根性をお持ちでした。教師時代も、管理職時代も、人生の歩み方も、そうした根性で押し通したように思います。けっして出世主義ではありませんし、上の方にゴマを擂ることなど大嫌いな方でしたが、お人柄も頭もよかったし、腕利きでしたので、出世なさいましたが、そういうことは、いっさい関係なく、いつの時代も子どもたちのことを考える教師の姿勢をくずしませんでした。管理職時代以外は、ほとんど知的障害児教育にうちこまれていましたので、私もよくご指導をあおぎました。「根性」の話をお聴きしたのも、その頃だったと思います。私の夫ともウマアイでした。今ごろは、あちらで「よう」なんて言って、話がはずんでいるやもしれません。

心よりご冥福を祈ります。

 

 

2 件のコメント:

  1. 根性の意味初めて知りました。いい言葉なんですね。私もそんな生き方をしてみたいですが、残る時間はわずか、間にあわないかも知れません。

    ごまめさんの文章を読んでいますと、色々な事が勉強できます。感謝でーす。

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    1. 昔、「根性とは?」の質問に「性根のこと」と。「性根とは?」に「根性のこと」の答えがありました。(笑)

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