2013年1月2日水曜日

初荷


1月2日といえば初荷の日であるが、もうそんな雰囲気などは、かけらも無いお正月の二日目である。昔は、元日は静まりかえっていたのだが、2日には、初商いということで、市場や問屋から運びだされる荷を美しく飾ったり、初荷の幟を立てた車が威勢よく走っていたものだ。

  歳時記より 伊勢海老の髭はみ出せる初荷かな

        淡路より着きて初荷の水仙花

        切火して阿波三盆の初荷なり

といったような風景は、徳島では目にすることが出来たはず。

また、北海道で子ども時代を過ごした私には、こんな句も懐かしい。

        おとなしく飾らせてゐぬ初荷馬

初荷橇(ぞり)まつ毛の長き馬に逢ふ

をりからの雪にはなやぐ初荷かな

 
時代が変わると、昔のまま、という風習もかき消されることも多いようだ。デパートなども、今までは元旦はお休みだったが、大手のスーパーが、元日から営業をするせいか、今年は元日からお客を呼び込んでいる。
そうした元日出勤しなければならない方たちの家庭を思うと、「元日くらいは、足並みそろえてお休みにしたらいいのに」と、同情してしまう、という二日目のお正月であります。

 

2 件のコメント:

  1. お正月風景は全く変わりましたね。昔から継承されてきたものを放棄したのです。

    朝早く起きて家長の汲んできた若水で洗顔して恵方を拝むとか、3が日、竈の火は男が扱うとか、いろいろ、決りがあったのですが、今は影も形もありません。いい事か、悪い事か。

    ここの職員さんも食堂の方もお休みがなくてお気の毒です。でも、食べるのは休む訳にはいきません。

    お正月でも大勢の方が働いていらっしゃるのですね。感謝しなければ・・・

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    1. そうですね。感謝の気持ち、忘れていました。
      年賀状を配達してくださる方、お店の方、皆さんに感謝です。

      三が日は、女の骨休み。竈も男が……でしたね。ただ、これは殆ど守られていませんでした。昔から。(笑)

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