2013年7月14日日曜日


字を書くのが下手な私だが、読めないような字は書かないようにと心がけている。

しかし、世の中には私と反対に、とても字の上手な方が、読めないような字を書く方がたまにいらっしゃる。

お手伝いに行っている選挙事務所でもよくある。「このはがきの方の名前、何という字でしょうか」と、周りの方に尋ねても、だれも分からない。しまいには、住宅地図を開いて、住所、番地をさがして、名前をさぐったりする。「読めない字は字ではない」とあるお方が言っていたが、ほんとにそう思う。

昔、私の生まれた家は、町の小さな印刷所だった。文選工さんが、原稿の字が読めなくて、父に「大将、これ、何と言う字ですかねえ。まったく、字の巧いのが崩して書くと、何書いてあるか分かん」なんて文句言ってたのを思い出す。間違いの印刷をして、刷り直しをしていたこともあった。

刷り直しが出来るものはいいが、できないような本の場合など、以前にも書いたが、(6月24日 校正)困ってしまうのだ。

【誤植読本】には、こんなことも書いてある。

『明治32年5月、当時の読売新聞が、ロシア皇帝について書いた社説の中に、「無能無知と称せられる露国皇帝」という一句があって、大騒ぎになった。社説の筆者は、全能全知と書いたのに、全の字を崩して書いてあったため、無と読み違えをしたのだ。それがそのまま各関門をパスして印刷、配達されてしまったというもの。これは、国際問題にもなりかねない、とあって、空前の【訂正号外】が発行された』と。
笑うに笑えない間違いだ。()

ヘタでも読んでいただける字を書くにかぎります。(^^)

 

2 件のコメント:

  1. 同感です。縦にしても横にしても読めない字に出逢う事ってありますね。でも、書いた人に言わせると、ごく普通に崩しただけ、とおっしゃる。読めないのはそちらが崩し方を知らないからだと・・・

    そう言えば昔の候文の手紙など読めませんね。これが日本語か、と思ってしまいます。

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    1. たしかに崩し方を知らない人が多い中では、読めないのは勉強不足ということですね。

      ろくに漢字も読めない私どもに、崩し字は無理です。(笑)

      この歳になるまで、学校で習っていないし、自分でも使ったことのない漢字が出てくると、読めません。辞書で引いてその時読めても、すぐ忘れます。

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