2013年7月26日金曜日

五人会


女学校の同級生が、4人、遊びに来てくれた。選挙の前に、来てくださるはずだったのだが、私の都合で今日まで延ばしていただいたのだ。「ご苦労さん。残念だったなあ」と、それぞれに慰めの言葉を頂いて、ひとしきり、選挙にたいする民意の低さや、自民党や安倍さんの悪口に花が咲く。()
日常、悪口など言いたくない私だが、こんなときは人が変わるのか、口から泡が飛ぶ。くくくっ。

やっと腹の虫がおさまって、どこかに美味しいものでも食べにいこうということで私の運転で5人が出発。行き先は運転手任せと言う。
運の悪いことに、1軒目「本日臨時休業」の立て看板。2軒目「改装中のためお食事は出来ません」とのこと。3軒目は女性がふたり、玄関先で立って、張り紙を読んでいる。何となく悪い予感。建物の横の駐車場に車を止めて玄関に近づくと、二人が振り向いて曰く。「お宅さんたちもお食事にいらしたんでしょう?7月中は、休業なんですって。せっかく車でいらしたのにねえ」と、優しい声で同情してくださる。まあ、こんなに運のよろしくない日も珍しい。
致し方なく、もう何でもいいや、ということで、車をそこに駐車したまま、近くの中華料理店に行くことにした。昔よく会合に利用したことのある懐かしい店だ。デザートから珈琲までついて1000円也の定食に満足。
一杯になったお腹を抱えて店を出る。

帰ってきて再びおしゃべり大会。話はおのずと健康寿命の話になる。今の健康を、いかに保持していくか、それぞれが、良く似たようなことをして、頑張っている様子がうかがえた。
皆さん、今の自分を幸せだと、感じていることにホッとする。申し遅れたが、5人ともゴケさんだ。亭主に死なれている。もう、この歳になると、夫婦が共に健康という人は少ない。それぞれ、年上の連れ合いさんだつたので、無理からぬことだろう。
 
口をそろえて言うことには、「家で何もせずにボケッとしていたらすぐに惚ける」と。皆心得ているのだ。

でも、だんだんと、頭や体を動かすことが大そうになってきたと言う。ごろりとしている時間が増えたと。そして「だって823もになるんだもの。しかたないよね」だ。
(よよよっ、ちょっと待った)と言うべきか、同感すべきか一瞬迷う。
「ま、ボケの近道は何もせんとゴロリが一番ええやろな」と言った。

ごろりごろりは良くないことは皆さん知ってる。でも、何にも興味が無くなると、何もしたくなくなるのだ。

「そごうに行っても、買いたい服もないし、お洒落もしたくないし、本も目が疲れるので読みたくなくなるしなあ」

そんなこと聞くと、じきに元教師は説教したくなるのだが、我慢する。
「ま、人それぞれだけど、こうしておしゃべりしたりすることも大切だから、またときどき集まっておしゃべりしようよ」と言うと皆さんが、「あんたが迷惑でなかったら、いつだって集まってくるわよ。忙しいあんたに合わすから、いつでもお願い」と元気におっしゃる。

集まることの楽しさは、集まってみなければ分からない。「いくら誘っても、Sちゃんは動かない」「Aさんは、人前がイヤらしい」などなどを聞くと、内容はともかく、おしゃべりの出来ることは幸せなのだと思う。

これからは、一緒にトシをとっていく仲間が、揃って健康寿命を延ばすために、どうしたらいいかを、一緒に考えて行きたいと思う一日だった。

2 件のコメント:

  1. 集まる人があるっていいですね。でも、私の年になるとそれも億劫になりますから困ります。月2回の歌会だけは、余程の事がない限り出席していますが、それもいつまで続くやら・・・

    介護保険のディサービスは引き籠りを予防するのにいい制度だと思うのですが、この制度も廃止されそうな雲行きで不安。私の利用しているリハビリセンターはどうなることやら・・何しろ政治は若い人がするので、年寄の事は分からない。無理ないですけどね。

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  2. えっ? ディサービスが、廃止されそうなんですか? この制度のおかげで、何とか楽しくやっている、という方、多いですが、なくなると困る方ばかりですよね。

    福祉より軍備が大切な国になっていくのね。困ったことです。

    年寄りは、もっと怒るべきです。

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