2013年8月26日月曜日

夏服


急に涼しくなった。雨が二日ほど続いたせいだろうか。曇っているせいだろうか。エアコンをつけなくても、『暑い』とは感じない。車で走っても、外気は19度と出ていたから、半袖ではすずしすぎるほどだ。変化の仕方が大きすぎて年寄りにはあまりよくないのだが、こればかりは仕方がない。

真夏用の衣類を、そろそろ片付けねばと思って気が付いた。一度も袖を通さぬまま、ぶら下げたままだった夏服が殆どなのだ。

ブランドものには、まつたく興味がないし、そんな高価な服など買う身分でないので、安物が多いのだが、それでも高いと思いつつ、買ったものもあるので、なかなか捨てられない。その結果、毎年、少しずつ増えていく。まして、今年のように猛暑が続くと、涼しいもの、着ていて身にひっつかないものが着たくて、いつもの夏よりも多くの新しいものを買っている。衣料関係の繊維の研究がなされるため、夏は涼しく、冬は暖かくというものが出回るものだから、そうしたものに手が伸びる。お洒落ということよりも、暑さ寒さの対策なのだ。その証拠に暑さ寒さに関係ない中間の季節の服は、あまり増えない。毎年同じものを着飽きることなく使用している。数少ない服を見ながら、さて、今日はどれにしようか、なんて考えるのだ。()

しかし今年は、新しい涼しく、ゆったりした服ばかりに手がのびた。といっても、二の腕や襟ぐりを曝すような服ではない。反って袖が長めで、さらりとした、着心地のいいものだ。大袈裟にいうと、お金はかかっても、命には代えられないという思いである。
 
夏は数が欲しい。汗もする。外出も多い。1枚着てみると、他の服が着れなくなった。2枚目を買う。洗い替えが欲しい。3枚目を買う。ちょっとしたよそ行きもいる。それを、ほとんど着回したものだから、他の半袖の夏服は、ぶらさがったままなのだ。かなり涼しい日があれば着てもよかったのだが、そんな日は、あまりなかったし、もう身体にくっつく服は、たとえ木綿のTシャツでも着たくない。暑さだけではなく、トシのせいかもしれない。暑さに弱くなっているのだろう。

沢山の衣装持ちの方は、どれを着ようか、という楽しみがあるだろう。着物でも洋服でも、そういう楽しみがなければ、衣裳持ちにはなれない。でも少ない衣装でも、そうした楽しみはあるものだ。

『おしゃれ』が嫌いという女の人も少ないだろうが、おしゃれまで手が伸びない方もいる。時間とお金がかかると思いがちだ。
でも、おしゃれも、お金をかけずにすることはできそうだ。お洒落に関しては、あまりアドバイスということは、期待できない。正直にそれは似合わないよ、なんていってくれる人がいないからだ。
しかし、トシをとったら、やはりおしゃれ心を失うことは、いいことではないと思う。衣装にしても、孫の物を借りたような若づくりは返っておかしなものだし、そうかといって、くすんだものばかりでは、なおあたりを暗くする。難しいが、自分なりのおしゃれを考えるゆとりは、いつまでももちたいと思っている。

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