2013年11月23日土曜日

いい日 その2


昨日の出版祝賀会の主役、山本枝里子さんが招待してくださって、とてもいい、ちいさな旅をしてきました。観光バスには、17名が載りこみました。枝里子さんのために、東京から来てくださった方たち、親戚の方、そしてお世話人。

まずは、大歩危、小歩危へ向かって9時出発。

途中目の前の山々の紅葉は、真っ盛りの感でした。最上のお天気で、遠くの山々の稜線を眺めていますと、落ち着いた気分になり、のんびりと旅をしている気分になりました。

土曜日とあって、大歩危、小歩危は大勢がつめかけているので、多分観光船は、長い時間待ちされると予想していたのですが、早めに出発したのがよかったのか、乗船は、20分ほどの待ちで乗ることができ幸運でした。
乗船場まで降りていく急な坂道や階段があるのが年寄りには難点。でも、これが最後、もう二度と、観光船には乗らないだろうと思って頑張りました。()

乗船しますと救命胴衣をつけて茣蓙をしいてある船底に座ります。これも私には難点。何しろ、膝が痛くて正座ができないのですから。それでも横ねじりに座り、足の痛みにたえながらの観光。
自然のつくりだした渓谷美は間近にみると、不思議な感動というか、人間という、ちっぽけな生き物の限界を感じてしまいます。切り立った岩や、そそり立つ山肌の木々の紅葉は、もう盛りを過ぎたと思われましたが、それでもけっこう美しく私たちを迎えてくれました。
吉野川の源流である水は、綺麗な緑色でしたが、一旦暴れ川に変身しますと、濁流となって渓谷を埋め尽くす怖い怖い川でもあります。

観光船を降りますと、まあ、たくさんの観光バスが到着していて、ずらりと並んだ乗船を待つ人、人でした。「ああよかったね」と、みんなでホッとしました。

次に向かったのは、奥()()。かずら橋で有名です。手前の祖谷のかずら橋は、もう観光地化して、ちょっと風情に欠けますので、奥まで行きました。奥には、女橋、男橋の二本のかずら橋がかかっています。また、()(えん)という、ロープに箱がぶらさがっていて、人の力で、ロープをたぐりながら、渡るという、一見怖い乗り物があります。私は、女橋を渡り、帰りは、男橋を渡りましたが、かずら橋は怖いとおっしゃって、野猿に乗っていた方もおりました。私と反対。そしてまた、どちらも怖いと、その場でじっと見ている方も。()

やはり、このかずら橋も、これが最後と思って、必死にしがみつきながらも、何とか渡り切りました。下は深い深い渓谷ですから、落ちたらもうあの世です。私としましては、飛行機のほうが、イヤな気分です。かずら橋は、自分さえ、しっかりと歩けば落ちませんもの。

かずら橋を渡っているときは、足は震えませんでした。必死になれば、震うことはないのですね。降りてから、暫くの間、足が震えていました。

奥祖谷からは、徳島では一番高い剣山の方へ向かい、その麓から剣山を見上げながら、里に降りました。時間が遅くなって脇町の【うだつの町】の見学ができなかったのは残念でしたが、鳴門をまわり、帰ってきました。家に帰りついたのは、7時半。とてもいい旅をしてきました。枝里子さん、ありがとうございました。m(_ _)m

自然の美しさに感動したり、心が落ち付いたりする、ということは、トシを寄せるにしたがって、深く感じられるようになりました。若いころには、そうしたことには、関心が薄かったのでしょうか。きれいなあと思っても、胸の奥1センチか2センチのところまでしか沁みていなかったように思います。美しい物を見て、生きていてよかったと思えるようになったのは、やはり年の功でしょうね。

2 件のコメント:

  1. 徳島県1周したんですねえ。幸綱先生もご一緒だったんでしょう。徳島県人には小旅行でも東京から来た方たちにとっては、貴重な旅行だったでしょうね。ごまめさん、お元気です。ベッドの私からすると嫉妬しそうな・・・

    ちょっと前、娘に「もう一遍祖谷へ行ってみたいわ」いうと「お母さんには無理だわ、高低があって、トイレがないもの」と言われましたが、どうでしたか。どっちにしても、いい、お相伴でしたね。事務局は大変だけど、たまにはいい事もある、と言う事でしょうか。ぜーんぶひっくるめて、お疲れ様でした。

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    1. 先生もご一緒しました。先生、野猿に乗っていらしたわ。(笑)

      私ももう二度と行けないと思ったので、頑張れたのね。

      大歩危大小危の舟下りは下まできつい坂と階段なので無理でしょうが、上からの眺めなら大丈夫ですよ。土産物の見せもありますから、トイレも心配ありません。

      祖谷のかずら橋も、渡らずに見るだけなら、大丈夫でしょう。トイレもありますから。手前のかずら橋なら、生きやすいでしょう。奥祖谷は、道が狭いところもあって、車の運転は、自信のある方なら、心配ありませんけどね。ちょっと遠いけど。

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